グランディオーソ 【決戦!! マジックコロシアム】 6
[実況者]:「出ました、スプラッシュ。水系の高位魔法。島貫選手、果たしてこれを交わすことはできるのか!?」
[翔]:「うわ、すげぇ、何だよこれ」
[舞羽]:「翔くん、初めから後藤さんにペースを持ってかれてるね」
[吹雪]:「まあ、当然って言えば当然なんだけどな」
何にも魔法を使えないような奴だ。ペースを握られても何ら不思議はない。
[翔]:「お、やべぇぜ」
[実況者]:「島貫選手、徐々に逃げ場を失っていく。尚周りから上がる水柱、このピンチ、逃れることはできるのか」
[翔]:「ふっふっふ……」
[舞羽]:「翔くん、ひょっとして笑ってる?」
[吹雪]:「ああ、俺にもそう見えてる」
[翔]:「ふっふっふ……苦節二日、頑張って練習したかいあってようやくこの技を会得することができた。もう今までのオレとは違う。オレは覚醒したんだ」
翔は大きく手を振りかぶった。
[翔]:「いくぜ! エル・エリアーデュス・精霊よ、我を守りたまえ。――マジックバリア!」
翔がそう唱えると、目の前に透明の壁のようなものが姿を現した。その壁は翔を覆い、水柱をはじき返す。
[舞羽]:「翔くん、あんな技使えたんだね」
[吹雪]:「みたいだな」
二日で覚えたようだが、どこで一体覚えたんだか。
[翔]:「はっはっは、この技がある限り、オレに攻撃は通らない。どうしますか? 後藤さん」
[後藤]:「く、バリアか」
[実況者]:「島貫選手、見事なディフェンスを見せました。後藤選手、この状況をどう変えていくのか」
[後藤]:「なら、これでどうかしら。エル・エルフィディウス・雷よ我の力となれ、――ボルテクス!」
[翔]:「おお、何だ!? 手から稲妻らしきものが!」
[実況者]:「おおっと、ボルテクスです。雷系の中でかなりの威力を誇る攻撃魔法。この攻撃が、果たして島貫選手に届くのか」
[舞羽]:「後藤さん、すごい攻撃を連発してるね」
[吹雪]:「だな、ボルテクスは俺も初めてみた」
さすが3年生か、高度な魔法も何のそのってところだろうか。この攻撃、翔は切り抜けることができるのか?
[翔]:「もう一回だ。――マジックバリア!」
翔の前に、また透明の壁が現れる。
[後藤]:「これもダメか……」
[翔]:「ふっふっふ、通りませんよ、攻撃は」
[実況者]:「これも島貫選手に通りません。島貫選手のバリアの前に攻撃が通りません」
[舞羽]:「翔くん、すごい」
[吹雪]:「マジかよ、あれを抑えたのか?」
しかもバリアだけで、あいつどんだけの強度のものを出現させてるんだ。
[舞羽]:「これって、ひょっとしちゃうのかな?」
[吹雪]:「いや、言っても相手は経験者だ、翔よりもたくさんの苦難を乗り越えてきてる。簡単にはいかないはずだ」
[舞羽]:「そうだよね、後藤さんにも意地があるはずだしね」
[吹雪]:「ここからだろう、きっと」
向こうだって、このままで終わるわけはない。




