カランド 【癒しの喫茶店・バーバロ】 2
[繭子]:「よし、きーめた」
[吹雪]:「「何にしたんだ?」
[繭子]:「鮭のムニエルセット」
[吹雪]:「……おい、マユ姉の目は腐ってるのか?」
[繭子]:「ええ? 何で?」
[吹雪]:「何で? 値段を見ろ値段を」
[繭子]:「1180円だよ」
[吹雪]:「んなことは分かってる。180円オーバーしてるじゃないか。1000円までって言っただろ? 俺」
[繭子]:「だって、上一桁を切り捨てれば1000円になるじゃない」
[吹雪]:「切り捨てを使うな。普通は1000円までって解釈で受け取るだろ」
[繭子]:「いいじゃーん、180円ぽっちー。細かい男は嫌われるよー? ふーちゃん」
[吹雪]:「大ざっぱすぎる女もモテんぞ? マユ姉」
[繭子]:「ぶーぶー。こう見えて、ワタシ教師の間では評判いいんだからねー? ふーちゃんは知らないと思うけど」
[吹雪]:「どうせロリ好きだろ、その先生」
[繭子]:「違いますー、そんなんじゃないもーん。というかふーちゃん、さらっとひどいこと言ったねー? お姉ちゃん結構気にしてるのにー」
[吹雪]:「じゃあそのテキトーな振る舞いをやめるんだな。じゃなきゃ、どう頑張っても大人には見てもらえないぞ」
[繭子]:「年齢詐称じゃないよ、ワタシ」
[吹雪]:「んなことは分かってる」
してると言われても納得できるが。
[繭子]:「努力しろってことだ」
[吹雪]:「はーい。――で、いい? ムニエルセット食べても」
[繭子]:「はあ、……次はダメだからな」
[吹雪]:「わーい♪ ふーちゃんありがとー」
しょうがない、俺は安いものにしよう。俺は呼び出しボタンをプッシュした。
[舞羽]:「はーい、今行きます」
舞羽がオーダー用紙を持ってこちらに走ってきた。
[舞羽]:「決まった?」
[吹雪]:「ああ、客、結構いるのか?」
[舞羽]:「人数はいつもとおなじくらいなんだけど、学生の団体が入ってて結構注文が入ってるんだ」
[吹雪]:「なるほど。繁盛してるんだな」
[舞羽]:「それなりにね。あ、メニューお伺いします」
[吹雪]:「ああ、えっとマユ姉がムニエルセット、俺がミートスパゲティで」
[舞羽]:「はい、かしこまりました。ムニエルセットの食後のお飲物は何がよろしいですか?」
[吹雪]:「マユ姉、何がいい?」
[繭子]:「コーヒー、舞ちゃんの愛情ブレンドでー」
[舞羽]:「ふふ、分かりました。じゃあ、少々お待ちください、なるべく早く持ってくるから」
[吹雪]:「おう」
[繭子]:「……人気ありそうだねー、舞ちゃんは」
[吹雪]:「まあ、性格いいからな、誰かと違って」
[繭子]:「なーんか心にダメージを負った感じがするのは気のせいかな」
[吹雪]:「さあねー」
[繭子]:「ぶーぶー」
口を尖らせて言葉通りのブーイングをする。




