モルト 【突然の宣戦布告!?】 8
[吹雪]:「悪い、忘れてくれ」
[ダルク]:「あ、あはは……」
ダルクと舞羽は案の定苦笑いを浮かべていた。
[ダルク]:「男の人って、みんなあんなのなんですか?」
[吹雪]:「……無きにしもあらずだが、あいつは自他ともに認める変態だから。普通はあんなオープンではない」
[ダルク]:「な、なるほど」
[吹雪]:「悪いな、気持ち悪い奴で」
[ダルク]:「あ、大丈夫です」
[吹雪]:「――ダルク、別に敬語じゃなくていいぞ。普通にしゃべれ、何だかむずがゆい」
[ダルク]:「そ、そうですか?」
[吹雪]:「ああ、落ち着かないからよ」
[ダルク]:「――分かった。これでいい?」
[吹雪]:「うむ」
[ダルク]:「ところで、吹雪は本当に出るの? マジックコロシアムに」
[吹雪]:「ん?」
[ダルク]:「だって、聖奈美が勝手に決めたことでしょ? 無理に出なくても問題ないと思うから」
[吹雪]:「んー、でもな。一度言った手前、キャンセルってのはちょっと気が引けるんだよな」
それに、あそこまで言われてしまうと、どうも気分がすっきりしない。
[吹雪]:「問題ない、出る。出て杠を打ち負かして、完全に証明してやるさ」
[ダルク]:「……そっか。本当はマスターを応援しなくちゃいけないんだけど、頑張ってね」
[吹雪]:「おう、サンキュー」
[ダルク]:「決勝の時は聖奈美を応援しなきゃいけないから、許してね」
[吹雪]:「ダルクは、杠が決勝にいけることを確信してるんだな」
[ダルク]:「まあね、何だかんだいっても、聖奈美は魔法が得意だし、去年は優勝してるし。いける可能性は高いと思う」
[吹雪]:「なるほど」
いい使い魔じゃないか、ダルクは。
[ダルク]:「じゃあ、そろそろ戻らないと。またね」
[吹雪]:「ああ」
[舞羽]:「バイバイ」
ダルクはふわふわと教室を出ていった。
[舞羽]:「杠さん、あんなかわいい使い魔飼ってたんだね」
[吹雪]:「みたいだな」
悔しいがそれだけ杠は力を持ってるということになる。人並みの魔力では使い魔は召喚することはできない。だけどあいつはそれを飼っている。使い魔を召喚するだけの魔力を持っているということだ。ナメてかかると痛い目を見そうだな、こりゃ。
[舞羽]:「私もほしいな、あんな使い魔」
[吹雪]:「魔導書でもあさってみたらどうだ? 明日から飼える使い魔、みたいな」
[舞羽]:「そんな簡単に召喚できたら苦労しないよー」
[吹雪]:「言ってみただけさ」
[翔]:「というか、吹雪よ」
[吹雪]:「もう起きるなよ、お前」
[翔]:「お前マジックコロシアムに出るのか?」
[吹雪]:「ん? ああ、そういうことになっちまった」
[翔]:「じゃあ、オレと一緒に――」
[吹雪]:「却下だ」
[翔]:「まだ全部言ってないのに! どうして? 何で?」
[吹雪]:「邪魔なの」
[翔]:「そんなはっきりと!?」
[吹雪]:「というか、今回はだめなんだよ。俺一人で出なきゃいけないんだ」
[翔]:「残念だぜ、じゃあ、来年一緒に出ような? な?」
[吹雪]:「か、考えといてやるよ」
というか、やっぱりお前出るのかよ……。




