モルト 【突然の宣戦布告!?】 7
[吹雪]:「ふう……にしても、すごい奴だったな、あいつ」
[舞羽]:「うん、そうだね」
[???]:「あまり、聖奈美を憎まないでやってくれませんか?」
[吹雪]:「ん? 誰だ?」
[???]:「あ、ここ、ここです」
[吹雪]:「おお!?」
ふと顔を上げると、目の前にふわふわと浮かんでいる生き物の姿があった。
[吹雪]:「君は?」
[ダルク]:「あ、わたし聖奈美の使い魔やってます、ダルクっていいます。始めまして」
[吹雪]:「ああ、どうも」
[舞羽]:「おはようございます」
とりあえずは自己紹介をしておいた。何だ、あいつ使い魔なんて持ってるのか。杠とは違って理解力がありそうで。
[ダルク]:「すいません、えっと……」
[吹雪]:「ああ、吹雪だよ」
[舞羽]:「舞羽です、よろしくね」
[ダルク]:「吹雪さん、ごめんなさい。驚いたでしょう?」
[吹雪]:「まあ、ちょっとな」
あんな唐突に勝負を申し込まれるとは思わなかったからな。
[吹雪]:「俺、あいつに何か悪いことってしたか?」
[ダルク]:「いえ、そんなことは。吹雪さんは何にも悪くありませんよ」
[吹雪]:「そうなのか?」
[ダルク]:「はい、吹雪さんは自分で努力してあの結果を出したんですから、誰も口出しすることはできません。それに、誰も吹雪さんがズルをする人なんて思ってないでしょう?」
[舞羽]:「もちろんだよ」
いち早く舞羽がうなずいてくれた。
[ダルク]:「聖奈美は昔からあんな感じなんです。さっきのあれも、別に吹雪さんにイラついてたんじゃないと思います。多分、負けてしまった自分に対してイラついてたんだとわたしは思ってます」
さすが使い魔、主のことを理解しているようで。
[ダルク]:「聖奈美はとんでもない負けず嫌いでして。何でもトップになりたい性格なんです」
[吹雪]:「だから、生徒会か?」
[ダルク]:「そうかもしれないですね」
なるほどね。まあ、勝ちたいと思う気持ちは悪いとは思わないが。
[ダルク]:「根は普通の女の子ですから」
[翔]:「確かに、いや、それ以上だ」
[吹雪]:「うわっ!? 急に起きんな」
[翔]:「見てたか? 吹雪よ」
[吹雪]:「何をだよ?」
[翔]:「杠のことだよ。あいつ、かなり胸でかかったぞ」
[吹雪]:「どこ見てんだよ! お前は」
[翔]:「女性って言ったらまずは体チェックだろ。基本だぞ」
[吹雪]:「――ふんっ!」
[翔]:「んがあっ!?」
ふう、大人しくなったな。




