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ソプラノ【完全版】  作者: バゴ・デュークオブマーマレード
22/300

モルト 【突然の宣戦布告!?】


11月25日(木曜日)


 [場所:グランド]


[舞羽]:「――吹雪くん、あれじゃないかな?」

[吹雪]:「ああ、そうかもな」

[舞羽]:「行ってみようよ」

[吹雪]:「おう」

俺たちは、グランドに掲示板に張り出されたテスト結果を見に行く。

[祐喜]:「ん? あ、吹雪、こっちこっち」

一足先に来ていた祐喜が、俺たちに手招きしていた。

[吹雪]:「早いな、祐喜」

[祐喜]:「気になっちゃって早く来ちゃったよ。それより吹雪、あれ見てよ、舞羽ちゃんも」

[吹雪]:「どれどれ」

[舞羽]:「うーん」

掲示板にはそれぞれの教科ごとの結果と、全体の成績が記されている。

[舞羽]:「――あ、ねえ吹雪くん。あれあれ」

[吹雪]:「ん? どれ?」

[舞羽]:「吹雪くん、魔法の実技試験、1位に入ってるよ」

[吹雪]:「何? マジか!?」

[舞羽]:「マジマジ。ほら、あそこ」

舞羽の指差したところに目を凝らしてみる。……1位、大久保吹雪94点。

[吹雪]:「ホントだ、やったぜ」

[祐喜]:「よかったね、吹雪」

[舞羽]:「おめでとう」

[吹雪]:「おう、サンキュー」

二人とハイタッチを交わした。普通に嬉しかった。頑張って練習した甲斐があったってものだな。

[吹雪]:「二人は何かランクインはあったか?」

[舞羽]:「うーん……私は何も」

[祐喜]:「僕は、一つだけ筆記でランクインしてるよ。5位だけどね」

[吹雪]:「だっていいじゃないか? へい」

バチっとハイタッチをもう一度交わす。

[祐喜]:「後は全体結果だね。探そう」

[吹雪]:「そうだな」

[舞羽]:「うん」

俺たちは協力してそれぞれの全体順位を探す。

[吹雪]:「お、舞羽あったぞ」

[舞羽]:「え? ホントに?」

[吹雪]:「ああ、200人中、68位だ」

[舞羽]:「やったー、前より上がったよー」

[吹雪]:「やったな、へい」

バチっ。

[祐喜]:「――お、僕のあった」

[吹雪]:「何位だ? 祐喜」

[祐喜]:「65位、舞羽ちゃんと同じくらいだね」

[舞羽]:「でも、上なのは祐喜くんだよ? すごいなー」

[祐喜]:「あはは、ありがとう。後は、吹雪のだけだね」

[吹雪]:「何処にあるんだろうな、俺の」

[舞羽]:「きっと吹雪くんのは前のほうだよ、前のほう探してみよう」

[祐喜]:「そうだね」

三人で掲示板を見回す。

[舞羽]:「うーん――あ、あった。吹雪くん、あったよ」

[吹雪]:「何処だ? 何処だ?」

[舞羽]:「ほら、あそこ」

[吹雪]:「お、ホントだ」

大久保吹雪、34位。掲示板にそう書かれていた。

[吹雪]:「おお、前よりも上がってる」

[舞羽]:「やったね、吹雪くん」

[祐喜]:「おめでとう、吹雪」

[吹雪]:「サンキュー、二人とも」

今日すでに4回目のハイタッチを三人と交わした。

[祐喜]:「やっぱりすごいな吹雪は。尊敬するよ」

[吹雪]:「そうか? 面と向かって言われると照れるぞ」

[祐喜]:「本当のことだよ、僕は本気で思ってるよ」

[吹雪]:「マジか? …………」

[舞羽]:「あれ? 吹雪くん、顔赤いよ?」

[吹雪]:「い、いや、気のせいだ。うん、そうに違いない」

[舞羽]:「怪しいな~」

[吹雪]:「気にするな。あんまり言うと、デコピンすんぞ?」

[舞羽]:「それはイヤだな~」

[吹雪]:「じゃあ、下手な干渉は避けていただきたい。オーケー?」

[舞羽]:「はーい」

[祐喜]:「邪魔になるから、そろそろ引き上げようか? ある程度人が引いたら、また見に行こうよ」

[吹雪]:「そうだな」

[祐喜]:「じゃあ、一旦帰ろう」

……そういえば、翔の順位見てなかったな。ビリではないと自信満々だったが、果たしてどうだったのか、後で本人に聞いてみるか。


[???]:「…………」

[???]:「聖奈美、そんなに気にすることはないよ」

[???]:「このあたしが、また負けるなんて……何てことなの……」

[???]:「……たった1点だよ? 悲観することじゃないよ」

[???]:「1点でも負けは負けよ。……大久保吹雪、覚えてなさい」


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