表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソプラノ【完全版】  作者: バゴ・デュークオブマーマレード
18/300

アンダンテ 【吹雪の日常】 17

そして待つことしばし――。

[カホラ]:「私、入るわよ」

[吹雪]:「はい、どうぞ」

――いつものように威風堂々とした様子で、先輩は部室へと来てくれた。

[カホラ]:「こんにちは、みんな」

[舞羽]:「こんにちは、カホラ先輩」

[吹雪]:「こんにちは」

[カホラ]:「うん。今日も頑張ってるみたいね」

[愛海]:「せ、先輩、私は?」

[カホラ]:「愛海もいたのね、二人の邪魔はしてなかった?」

[愛海]:「い、いきなり疑いから入るなんて、そりゃないですよ~」

[カホラ]:「いつも邪魔をしてる印象があるからついね」

[愛海]:「も、ものいいがストレートだわ……」

[カホラ]:「ごめんごめん、で? 本当はどうなの?」

[愛海]:「そりゃもちろん――全力で尽力してましたよ」

嘘つけ、と言ってやりたかったが、途中からは少し大人しくなったからよしとしておこう。

[カホラ]:「ならよろしい」

[舞羽]:「今日は、授業が長引いたんですか?」

[カホラ]:「そうね、もう少しでシーズンだし、今が書き入れ時だからね」

[吹雪]:「そんな時にすいません、何度も来てもらっちゃって」

[カホラ]:「気にすることはないわ、私も来たくて来てるんだし、それに、そこまで勉強に力を入れることはないから」

[愛海]:「カホラ先輩、さすがです」

[カホラ]:「まあね、うふふ」

くすくすと笑っている様子は、親しみやすいことを象徴するようだった。

沢渡・E・カホラ(さわたり・エレディ・カホラ)、俺たちの一つ上の先輩で魔法研究部の前部長だ。性格と人柄の良さを併せ持ち、さらには頭も良い、部が誇る素晴らしい逸材だ。多くの人から尊敬されるのもうなずける。今はもう部活を引退しているんだが、時折こんな風にチョクチョクと部に顔を出しに来てくれる。何故なら、もう次の進路が決まっているから。

[愛海]:「私もカホラ先輩のような人になりたいです」

[カホラ]:「あら、そう?」

[愛海]:「それはもう、カホラ先輩は女子の鏡みたいなものですから」

[カホラ]:「それは言い過ぎじゃない? 愛海」

[愛海]:「いえいえ、全然全く。学園のみんなもそう思ってるはずです。ね? 吹雪くん」

[吹雪]:「何故男の俺に聞く!?」

女子の鏡だと言ってたじゃないか。普通そこは舞羽だろう。

[カホラ]:「吹雪、いいツッコミね」

今日は随分とツッコミを褒められるな。

[愛海]:「で、話を戻すと――私は、カホラ先輩になりたいです」

[カホラ]:「あら? 随分話が曲解してない?」

[愛海]:「私も思いました」

[カホラ]:「言ったの愛海じゃない」

[愛海]:「んー、まあいいや。とにかく、近いうち手解きをお願いします」

[カホラ]:「今度ね、別にいいと思うんだけどね、私を真似なくても」

[愛海]:「カホラ先輩だから真似たいんですよ」

[カホラ]:「ありがとね」

さすがだ、笑顔を絶やすことがないから、見ていてすごく穏やかになる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ