モデラート 【放課後の過ごし方】 8
[カホラ]:「怪我はしてない? 吹雪」
[吹雪]:「はい、それはもう」
[カホラ]:「そうね、私のがクッションになったしね」
[吹雪]:「な、ちょっと、先輩!?」
まさか自ら言い出した。
[カホラ]:「そんなに驚かなくてもいいじゃない」
[吹雪]:「いや、だって」
[カホラ]:「吹雪って思ったより純情な男の子だったのね。年頃の子はもう少し楽しそうにこの手の話をするはずなのに」
[吹雪]:「普通はおおっぴらにそんな話はしませんから」
[カホラ]:「あら、だって翔はよくそんな話をするじゃないの」
[吹雪]:「あれは度が過ぎてるんです。普通の男子の行動じゃないですから」
[カホラ]:「そうなの?」
[吹雪]:「そうです」
あんなのが男子の一般的言動だったら、女性と男性で戦争が起こってもおかしくない。
[カホラ]:「吹雪はそういうのに興味ないの?」
[吹雪]:「いや、そういうわけじゃ」
[カホラ]:「じゃあ好きなの?」
[吹雪]:「ま、まあ……」
男なら、誰だって好きなはずだ。
[カホラ]:「一応興味はある?」
[吹雪]:「そう、ですね」
[カホラ]:「そう。うふふ……」
何がおかしいんだ?
[カホラ]:「また、吹雪のことに詳しくなったわね」
[吹雪]:「嬉しくないですよ、そんなこと言われても……」
[カホラ]:「ふふ。そういえば本は?」
[吹雪]:「あ、はい。どうぞ」
降りるのに失敗はしたが、本は死守していた。
[カホラ]:「ありがと。じゃあ、残った本を探しましょうか」
[吹雪]:「分かりました」
[カホラ]:「あ、一つお願い」
[吹雪]:「?」
[カホラ]:「あんまり、感触とか思い返さないようにね」
[吹雪]:「っ!? ちょ、先輩!?」
[カホラ]:「あはは、吹雪、顔真っ赤よ」
[吹雪]:「先輩のせいじゃないですかー」
[カホラ]:「だって、被害者は私だもの、当然のことよー」
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