モデラート 【放課後の過ごし方】 6
[場所:図書室]
[吹雪]:「それで、何を探せばいいんでしょうか?」
[カホラ]:「ええ、いくつかあるんだけど、そうね、吹雪には……うん、あれをお願いしましょう」
[吹雪]:「あれ?」
[カホラ]:「どれよ?」
[吹雪]:「いやいや、俺が聞きたいんですが」
[カホラ]:「ふふ、冗談冗談。昔の偉人のメリアスって人物、吹雪は知ってる?」
[吹雪]:「あ、はい。名前は聞いたことがあります」
何百年か前に、現代でも使われる魔法や発明品を残した人物だ。
[カホラ]:「そのメリアスの著した書があるはずなんだけど、それをとりあえず探してもらえないかしら? 私は私で違うものを探してるから」
[吹雪]:「先輩は何を?」
[カホラ]:「まあ、同じようなものをね。偉人の残した書、幾つか集めてそれぞれ個人的に解明していこうと思うのよ」
[吹雪]:「課題ですか?」
[カホラ]:「そんなとこかな? 結構あるから大変なの。今日中に終わるかは、吹雪の活躍にかかってるかもしれないわね」
[吹雪]:「そりゃ頑張らないといけないですね」
[カホラ]:「頼りにしてるわよ」
[吹雪]:「じゃあ、早速行ってきます」
……………………。
[吹雪]:「メリアス、メリアス……」
結構有名な人だから、何冊か残してると思うんだけどな。はしごを使わないといけないほど高くまで積まれた本を上から下までくまなくチェックしていく。
[吹雪]:「お、あった」
発明記、著者メリアスと記された本を発見。だが、
[吹雪]:「高いぜ……」
それがあるのはすっげぇ上のところだった。背伸びしたところで絶対に届かない。こりゃ梯子を借りるしかなさそうだ。
[カホラ]:「ふふ、そんなこともあろうかと」
[吹雪]:「おおうっ!?」
気づけば横には先輩。
[カホラ]:「もう、そんなに私って怖いの?」
[吹雪]:「いや、だって、さっき向こうに行ってたはずでしょう」
[カホラ]:「向こうに行っていたからといってずっとそこにいるとは限らないわよ。人間は、常に動いてるものなんだから」
[吹雪]:「は、はあ」
にしても、全然気がつかなかった。次からは気づけるようにいないと。
[カホラ]:「まあとにかく、吹雪が困ってると思って持ってきてあげたわよ、ほら」
[吹雪]:「おお」
先輩は梯子の前にどんと置いた。




