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櫻の樹の下で  作者: 赤司 恭
櫻の樹の下で、君と出会った。
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はんぼうき。

ばたばたしております、和奈城君。

彼のスタミナは、どこから来るのやら…。

若干短いですが、お許しを…。

10人が13時に会議室に集められ、悠人が作ったテキストを穴埋めしていく。

そしな幾つかの簡単な質問に答えて貰い、一人ひとり丁寧に対応していった。


「理解力がいいのが、コレコレコレと3人ですね。補助に廻れそうなのが、コレとコレかな?」


絞りに絞って5名、将来的にSEになって貰わないと困るのだが候補は3人になった。


「そーだなぁ、それじゃ…この5人入れようか?」


今回は同席していた社長が、アッサリと許可を出す。


「正気ですか?こんな事前例ないですよ社長!」


慌てる悠人に、周りが笑う。


「一生懸命だったしなぁ、もともとわが社は各部持ち回りで多めに入れているし、今回は開発で声を掛けていたからいいんじゃないか?」


2回目の特別面接をしていると聞きつけた、各課の課長が面白そうに覗きに会議室にやってきてるのだ。


「和奈城目ぇ真っ赤だしな、この後の事は人事部に任せて今日は早退してしまえ」


「いやいや、そう言うわけにもいかないですよ。」



書類を総務関係と人事関係に渡し、給湯室に立ち寄る。

お茶当番なのか、六花が麦茶を沸かしている最中だった。



「お疲れ様、終わった?」


「終わった終わった~、ヤレヤレだよ。」


にこにこ嬉しそうに笑う、連日徹夜に近い状態だったのは六花も家政婦達も分かっていて、倒れないか心配していたのだ。



「今日は定時で帰るよ?六花も、家でゆっくりしよ?」


「うん!」


小さく声を返し、嬉しそうにニコニコと2人で笑顔を返す。

仕事が大詰めで、ピリっとした雰囲気に六花もあまり近寄れなくて。それに時々気が付いて「ごめん…」と、謝られていたのも多々あったのだ。


家に帰れば、丁度柔道の練習に来ていた社会人の人間が、近日行われる昇段試験の申し込みの事を聞いてきて慌てて渡す。


「そうか…もうそんな時期か、早いなぁ」


「悠人先生みたいに、紅白帯になりたいですから!」


小学生の頃から門下に入った青年は、今19歳で次は3段を獲得したいのだと言う。一度で獲れる人間もいるが、よっぽどの体力がないと無理だろう。数回通って段位を獲得するのが、通例となりつつある。


「昇段試合に参加する人間は、学校にクラブあったっけ?」


「ないんですよ、柔道は授業であったりしますけど…。」


恐らく受けるのは…5人だっただろうか?


「確か受験希望が5人だったね?その人間が、暫く交流練習できるかどうかだけ確認しておいてくれるかな?後で聞きに行くから」


「わかりました、先生何か思いついているでしょう?」


ニンマリ笑う門下生に、同じく笑みで返した。


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