(信州編2)帰郷
「久しぶりの故郷なのです」
ひなたは久しぶりの故郷の村に帰ってきた。
慣れ親しんだ道を歩き、実家の神社の鳥居が見えてくると故郷に帰ってきたことを実感する。
ひなたは歩く速度を自然に早めていった。
「ただいまなのです」
「ひなた……おかえりなさい」
ひなたの母親がひなたを出迎えた。
「シノビレンジャーの仕事は捗っている?」
「妖魔が大量に出て大変です……こっちも妖魔の仕業とみられる不審火が出ていると聞きました」
「……そうなのよ。警察は不審火に困っているらしいわ」
ひなたの母は世間話をしながら麦茶をひなたに出した。
「……シノビレンジャーがなんとかしてくれたらうれしいわ」
「……がんばって不審火の件を解決してみるのです」
ひなたは静かにつぶやいた。
「さて、久しぶりにひなたが家に帰ってきたんだからお母さん、奮発しないとね!」
ひなたの母は久しぶりの娘の帰郷にやる気満々だ!
「ひなた! 今日の夕飯は何が食べたい?」
「久しぶりにお母さんの作った肉じゃがが食べたいのです」
「わかった! 今日の夕飯は肉じゃがね!」
ひなたの母はエプロンを身に着けた。
「……これから、スーパーに肉じゃがの材料を買ってくるわ!」
「いってらっしゃいなのです」
ひなたはスーパーマーケットに向かうひなたの母を見送った。
◆◆◆◆◆
妖力が強く人が寄り付かない廃ビルの一室。
「ククククク……不審火騒ぎについてどうする?」
薄暗い闇の中、マッシブな男が部下に話しかけた。
「どうするもこうするもない……成り行きにまかせるだけです」
部下は大胆不敵な表情で答えた。
「既にシノビレンジャーが動きだしている……注意して動くのだ」
「了解しました……酒呑童子様」
酒呑童子の部下はしめやかに平伏した。




