表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/122

壁に塗られた赤い手形

「やっぱり、絵はアナログの方がいいわね」

 キャンバスに描かれた絵を見ながら私は感想を呟いた。仕事としてのデジタル絵の休憩がてらとしてアナログで絵を描くのが私の日課だ。

 視線はふとキャンバスの奥にある壁へと移る。そこには赤い手形が九つつけられていた。引っ越してから寝るたびに赤い手形は増え続けていた。

 ここが幽霊物件かどうかそれは今日搭載した監視カメラで確かめる。

 その日もいつものように夜に酒を飲んだ。姉から飲み過ぎ注意を受けているが、聞く耳は持たない。自分の体なのだから私の勝手だろ。

 酔いが回ってきたところで気を失ったように寝入ると気づけば朝になっていた。壁を見ると案の定、手形が一つ増えている。

 頭痛のため頭を抑えながら監視カメラを手に取り、部屋の様子を伺う。

 結論、あの手形は私のものだった。酔っている際にパレットの赤いインクに手をつけ、壁を塗ったらしい。姉には幽霊物件と伝えておこう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ