初めてのプリクラ
林間学校で疲れていたのか熟睡していたようだ、目覚めると左腕が重い、そして温かく柔らかい感触がする
眠気が一気に吹き飛んだ ルナさんが俺の腕枕で隣に寝ているのだ、柔らかい感触の正体はお胸様を掴んでいた
「兄さん、起きてますか?入りますよ」
絵里が部屋に入ってきた
「姉さん、ここにいましたか」
「絵里さん、私、ナニモヤッテナイネ」
「はい、兄さんがヘタレなのは知っていますし、責任感も強いので責任が取れないと行為をしませんよね」
クリティカルヒットした、15歳で性行為は不味いよ 世間は知らんけど、それにお互いの合意があってじゃないと一方的なレイプと同じになる
「姉さん、起きてください」
絵里はルナさんを起こしたのだが
「あと5分」
「姉さん‼」
身体に抱きつかれた、匂いを嗅いでいるし
「ルナさん、起きているだろ 絵里が入ってきたくらいタイミングで」
「バレてしまいましたか、影司くんの逞しい身体を独り占めできて幸せなので起きますよ」
ルナさんは俺のベッドから出て、絵里の部屋に向かった。
「兄さん、私も」
絵里も抱き着いていつも通り、お兄ちゃん成分を吸収しないといけないとかなんとか 朝から身体がもたない
絵里も部屋から出ていったので着替えてリビングへ行くとエプロンを着た、ルナさんが朝食の作っている
「ルナさん、4人分作るように」
「はーい」
宿直終わりのおかんが帰って来て食べる分もだ、今は8時なのであと1時間くらいで帰って来るだろう おかんのゴールデンウィークの予定は友達と海外旅行 どこの国に行くかは聞いていないが普段から頑張っているから羽根を伸ばしてきて欲しい
「絵里、部活は」
「最近、行きたくないのですよ」
「どうしてだ?」
「姉さんがいた頃は1つ上の先輩もそれなりに優しかったのですが姉さんが引退してからこう、なんていうのか」
「あ〜絵里ちゃん、それは調子に乘っちゃてるやつだよ 私の時もあったよ 私の時は全員でボイコットしてチームの団結が必須ってことを思い出させたよ」
「なるほど、2年生と1年生にボイコットするように言っておきますね」
ルナさんも色々あったんだな
「ちなみに影司くん、あなたを助けなかった教師を辞めさせたのは私だよ」
「怖」
「『未来視』を使ったら悪事が簡単に暴けたんだよ、それから芋づる式ね」
何それ恐ろしい子
少し早めにおかんが帰ってきた。
「お義母さん、お邪魔しています。」
「あら、ルナちゃんならいつでも大歓迎よ」
「ありがとうございます。」
「さっそく、息子の嫁の料理をチェックね」
「おかん、まだ付き合ってもいないぞ」
「影司、ルナちゃんみたいな優良物件この世にいないわ、仲がいいのは見ていても分かるわよ」
絵里が部屋から戻って来た。
「お母さん、おかえりなさい」
「絵里、部活は?」
「先輩方と色々ありまして、ルナ姉さんのアドバイスでボイコットすることにしました。」
「いいんじゃない、朝食食べましょうか」
味噌汁とだし巻き卵、漬物 福山家は漬物とご飯があれば十分だったりする 漬物も3人ともそれぞれ好きなのがあり、おかんは白菜系、絵里はきゅうり系、俺は大根系でそれぞれ分かれているが基本漬物ならご飯と食べればなんでもいい
「味が影司のに似ているわね」
「本当だ、似ています」
「影司くん、どう?美味しい」
横からの圧が強い、味は似ているというか同じだ 俺が作るのより美味しく感じるけど
「美味しいな」
「言質を取りましたよ」
朝食が終わり、おかんは寝るため寝室に行き、絵里はルナさんと洗い物 いつもの仕事をとられて暇な俺はスマホを弄るくらいだ
「影司くん、ゴールデンウィークはどうしましょうか」
「ルナさん、高校の友達とか中学時代の友達と遊ばないの?」
「高校の方はまだ様子見ですね、中学時代のお友達の方は連絡は取り合ってますけど彼氏と遊ぶので忙しいと言ってますよ」
「そうなんだ、俺の方も似た感じかな」
「どこかに出かけますか?旅行でもしますか?」
「中学生でも絵里を1人にするのは心配だし、旅行するほど金ないぞ」
「私、知っていますよ」
中学時代、学校に行っていなかった俺は朝の新聞配達のバイトをしていたのを『未来視』で見てたな 体力作りのためだったのだが おかげで貯金は貯まった
「モデルの仕事もあるだろ ゴールデンウィーク中の仕事は決まってないだろ」
「それもありましたね まとまった休みがあれば旅行に行きましょう」
「兄さん、姉さん。2人で行ってきてください 大人の階段を登っても私は2人の妹ですから」
「絵里も一緒だぞ、1人にするのは心配だし」
中学生でも心配なんだよ 絵里は可愛いし、身長も高い方でモデル体型だからいつ襲われてもおかしくない
「兄さんは心配症ですね」
「妹が可愛いのが悪い、おかんも寝てるし出かけるか」
と言っても浪費したくないし、この年で公園はちょっとな イオンぐらいか?
「自転車でイオンに行こうよ」
「サイゼリヤで安く済ませれるしな」
「兄さん、たまにはパッと使わないと串家行きたい」
「昼に油物はキツくないか」
「影司くん、おじさんみたいだよ」
15歳で油物がキツいって、おじさんだよな
「仕方ねぇーな 行くか」
絵里の食費は俺が出しているからな、ちょっと自覚して欲しい
自転車を走らせて20分程でイオンに到着した。
4階には映画館とレストラン街、ゲーセンがあり1階にはフードコートがあるから食べるのには困らない
絵里とルナさんの買い物に付き合うことにほとんど見るだけなのだが
「兄さん、水着が欲しい」
「モデルの給料が出てから買いなさい」
「「 はーい 」」
なんでルナさんも返事すんの
「絵里ちゃん、水着は2人で買いに行こう」
「うん、兄さんには内緒ですよね」
「そうそう」
その後、俺の服も見てから4階へ 土曜日のため串家は混んでおり、ゲーセンで時間を潰してから行くことにした。
「姉さん、プリクラを撮りましょう」
「良いよ、3回撮れるみたいだから3人で1回、私と絵里ちゃんで1回、私と影司くんで1回だね」
プリクラの料金は俺持ち、400円くらいなら可愛いものだ、それよりもプリクラなんて人生で初めての経験だ
「私と姉さんで撮りますね」
プリクラ機の中に入っていき、中からキャッキャウフフと楽しそうな声が聞こえてくる
「兄さん、入って」
絵里に呼ばれて中に入る、なんて言えばいいんだ証明写真を撮る機械と同じ感じがする
「兄さん、笑顔ですよ」
画面にはカウントダウンが始まり、写真が撮られた
「やり直しですね」
「影司くん、目を瞑ってる」
もう一度撮り直して、今度はうまく撮れたようだ
「あとは若い2人で」
絵里が出ていき、俺とルナさんだけになった
「影司くん、ラブラブなの撮ろうね」
「後ろから抱きしめたらいいか?」
「影司くんにしては大胆な発言だけど、腕を組もう」
ルナさんは左腕に抱きついた、腕は胸に挟まれる
カウントダウンが始まり写真を撮る
「影司くん、後ろから抱きしめて」
「分かった」
後ろからルナさんを抱きしめた写真を現像することになり 女子たちはプリクラを落書きと撮ったプリクラをスマホに保存出来るためスマホに保存したりなど撮るときと撮った後も楽しいようで何よりだ
その後はエアホッケーやレーシングゲーで遊び、串家に行くとピークが過ぎていたためすぐに入店出来た
「私、来るの初めて」
「私はあるよ」
「俺もあるぞ」
なんで2人して驚く、一人カラオケ、一人焼肉くらいはコンプリートしているぞ
「練り液とパン粉を取ってくるんだ、それと揚げて食べたい食材を取ってくるんだぞ」
「うん」
「ルナさん、絵里のサポート頼みます」
「頼まれました」
2人は大量に食材を持って戻ってきた、2人が戻って来てから俺も食べたい食材と練り液、パン粉 あとは付けるソースを取りに行った。
「兄さん、カレーあったけど」
「絵里よ、食べ放題でカレーを食べると何も食べれなくなるぞ それに炭水化物は極力避けるんだ パン粉を食べているだろ」
「なるほど、兄さんの豆知識ですね」
時間ギリギリまで食べてから会計をして店を出た。
「食べ過ぎました。」
「食べたねぇ」
「夕飯は少なめでいいな」
3人でベンチに座り休憩
「ルナさんの高校は親睦会的なのないの?」
「5月2日にユニバーサルスタジオジャパンに行くよ」
「え‼ USJいいな〜」
俺は家族で1度だけ行ったことある、枚方パーク派なんだよな 絵里は家族で1回、友達と1回行ったことがある
「本当のことを言ったら行きたくないんだけどね、男子から言い寄られるし、女子には嫉妬する子もいるから」
ルナさんも色々と苦労しているんだと知った。
福山家に帰るとおかんはすでに起きていた。
「ただいま〜」
「おかえり、明日は休みで月曜は夕方に帰ってくるからよろしく」
「ただいま帰りました。」
「ルナちゃんもおかえり 今夜も泊まっていく?」
「はい」
「それじゃくれぐれも大人の階段を登らないように 避妊するなら別だけど」
おい、おかん あんた看護師だろ 避妊は常識か
「しないし、やらない」
「そういうと、思ったわ」
親と妹がいる場所でやるわけないだろ
昼は串屋でキツかったため、夜はご飯と漬物 あっさりで美味しい 夕食後、いつも通り、走りに行った。
帰って来ると、おかん、絵里とルナさんの順番で風呂に入った後で最後に俺が入る よく考えるとルナさんが這入った後の残り湯なんだよな
風呂から上がり、部屋に行くとルナさんがいた
「影司くん、明日大変なの」
「とりあえず、落ち着こう」
『未来視』の結果、明日 ギフターに遭遇し絵里が何かしら能力を与えられるらしい 俺は間に合わない、そして『未来視』の対象を俺に変更しても目の前で絵里が能力を与えられている場面に遭遇して間に合わないらしい
「絵里には悪いが能力者になってもらうしかないか」
「それでも、これ以上被害者が増えないようにしないと」
「分かった、『ハイド&シーク』と『変身』を両方を使用して張り付く 『変身』中なら『ハイド&シーク』が強化されるんだ 黒い影しか映らないようになるだけなんだけど」
「明日はよろしくね ご褒美に添い寝してあげる」
ルナさんが隣にいて寝れるのだろうか