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隠された能力「変身」でヒーロー覚醒  作者: 零侶
手に入れた能力
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林間学校1日目

4月28日


1泊2日の林間学校が始まる 行きも帰りも高校に帰ってくるため、山上高校のジャージを着て自転車で高校に向かう


林間学校が始まる間にやれることをやった

まずは『変身』についてだ、過去の事例だと恐竜に変身した人間がいたが人を食う殺人を起こし刑務所の中だ

『変身』して調べた、HポイントとDポイントがあり、どちらも100ポイントだ


Hポイントはヒーローポイント、変身した時にヒーローとしてのおこないをすればポイントが加算され 追加能力と交換できる

Dポイントはダークヒーローポイント、変身した時にダークヒーローとしてのおこないをすればポイントが加算され、こちらは追加装備と交換できる


俺の能力はゲームぽっくない?気のせいなのか?


ルナさんとのやり取りはしている。

おはようからおやすみまで連絡はあるし、さすがに下着姿の写真は送られてこないがこまめに彼女の日常生活の風景が送られてくる

ルナさんの能力を教えられた『未来視』だったため、なんとなく予想通りだった。自分への能力は精度が悪いため、モデルの仕事をする時は絵里を対象にするよう忠告しておいた。

そして俺の変身中の名前だが


「シャドーくんじゃあダメ?シャドウくんならいい? 必殺技はアイ、アム、アトミックとかにする?」 

「元ネタ知っているよね 確信犯だよね」

「じゃあ、ファントムにする?コート着てるし怪盗アクションする?私は赤いボンテージ着るよ」

「ペルソナはでないぞ、ルナさんはもしかして」

「隠していたけど重度のオタクだよ でも腐女子じゃないからBLには興味ないから」


けっきょく名前は決まることはなかった


高校に着き、クラス事に集まる バスの席は酔わないが後ろの方にはクラスカースト最上位が固まっているため前の席を選び、隣の席は同じ班の葉月だ

集まったクラスからバスへ移動し乗り込む 窓側の席は譲った


8時出発、途中トイレ休憩を挟み、11時頃には到着予定になっている ルナさんには林間学校の間は緊急時以外連絡をしないように言っている


「福山くん、あなたそうとう鍛えているのね」

「ナンノコトカナ」

「身体運びを見ていたら分かるわ」

「武術はやったことないぞ」


葉月との会話はこれだけで終わり、バスは出発し高速道路へ 天気は快晴 後方の席は騒いでうるさい

バスはパーキングエリアで停まり、トイレ休憩に入る


トイレに行き、『ハイド&シーク』を使い、情報収集を始める

集まった情報を整理すると他のクラスにも能力持ちがいることがわかった。3組と4組には留年生がおり、3組の留年生の男子は猿山の大将らしく、能力で無理やり従わせるようなやつらしい 極力3組には関わらないようにしよう

物陰で能力を解除してからバスへ戻った。

担任が点呼の確認をしてからバスは再び走りだした

11時過ぎに目的地に到着した。廃校をリノベーションした施設のようで男女別でクラス事に1室を使用する。


部屋に荷物を置いたあと、外に集合、クラスの班ごとに分かれて昼食を作ることになっている 作る料理は決まっているため、レシピ通りに作れば問題は起きない

ミートソーススパゲティとピザだ、ピザソースもトマトを使っているからトマト尽くしのイタリアンだ


「カレーじゃないのか」


何故かがっかりしている野田


「生地を回すのやりたい〜」


アホなことを抜かしているギャルの福田 お前、その付け爪外してから出直してこい


「料理は作らないから困ったな」


調理実習とかで作ったことあるだろ 花田のイケメンスマイルにイラッとする

実はこの班、くじの結果だが出席番号順なのが腹立たしい 野田、葉月、花田、福田、福山、になっている


葉月は・・・・自分から動かないよな、周りを見ながら立ち回りを変えるタイプだろ 俺が動くか


「俺が指示する。食材を切るのとピザ生地を作る班に分かれるぞ 福田、付け爪を外さないなら食材に触るな」


テレビとかで付け爪をつけて料理をやっていたりするが衛生管理が行き届いているからであってこんなところで腹を壊したくない


「カゲ、言い過ぎだ」

「野田、料理を舐めてんのか あの付け爪が外れたとしてそれが入った料理をお前は食べれるのか」


野田は完全に黙った、葉月は何も言ってこないだろう あとは花田と福田か


「カゲくんの言う通りだね」


福田は舌打ちをしながら他の班に行った、今頃、俺の愚痴を言っているだろう


「カゲ、ピザ生地からか」

「ミートソースのピザ生地両方だ、だから班分けなんだよ 詳しい説明はいらんだろ」


野田、葉月にピザを任せる、俺はミートソースに使う玉ねぎのみじん切り、花田には他の食材を切るように指示


「カゲくん、ピーマンはどうすればいい」

「見映えなら輪切りだろうな、出来上がった生地の大きさしだいで切り方を変えるのもありだな」


玉ねぎのみじん切りが終わる頃に花田の方も切り終えていた、生地の方も醗酵に入った 福田の方は帰ってこないのでミートソース作りは次の工程へ


「カゲ、麺はいつ茹でるんだ」

「最後だ、不味いパスタが食べたいなら野田の分だけ今すぐ茹でるぞ」


タイマーが鳴りピザ生地の醗酵が終わり、生地の方は最終段階に


「福田が言ってたように回すのか」

「麺棒を使え、下に落として無駄にするなよ それだけやりたいならイタリアにでも修行しに行け」


アホな野田に少しイラついていたようで言葉使いが雑になっていたことに気づいた

葉月が麺棒を使い生地を延ばしていた。


「カゲくん、これくらいでいいかい?」

「もう少し水分を飛ばしたいから弱火で焦げつかないようにたまにかき混ぜる程度だな あとはピザの盛り付けして焼くだけ 焼き上がる前くらいにパスタを茹でれば出来立てが食べれる寸法だ」


ピザの盛り付けをしてオーブンに入れて焼く


「カゲ、お前料理できんのな」

「食べ盛りの妹がいるからな、栄養バランスを考えて作っているぞ」


オーブンのピザを確認しながら、野田にパスタを茹でさせる 塩を入れ忘れていたため、花田が塩を入れてフォローする


パスタが茹で上がり、皿に盛り付け最後にミートソースをかける ピザの方もいい出来上がりで完成した。

スマホで出来上がりの撮影は忘れない

餌の時だけ帰ってくる猫のように福田が戻ってきた

図々しいやつだが俺たちは何も言わなかった、それにこの女、頭のネジがぶっ飛んでやがる 昼からのオリエンテーリングは山を登るのだが厚底ブーツを履いているからだ


食事後の後片付けもしなかった。人当たりのいいイケメン花田もこいつやべーやつ的な表情をしていた。

野田にいたってはキレている こいつ短気だと思う

葉月はため息をついていた

俺にいたっては完全に見捨てる選択

後片付け後、スマホを見るとルナさんからLINEが、内容は山の中で短髪の男に襲撃されるらしい 腕がとても大きかったらしい


「野田、3組の留年生の能力わかるか?」

「知らねぇ、能力のない俺たちは関わらないのが身のためだな」


一応用心しておくか、ルナさんの『未来視』は今のところ当たる確率が高いからな

襲撃に備えておくと返信しておいた。

その後、担任に呼び出された 福田の件だった、何を吹き込んだか知らないが内容は俺が完全に悪いようになっている。

どっちの話も聞いてから考えろといい、やつの付け爪が、外れて料理に入ったら嫌なため、外せと言ったこと

拒否して不貞腐れてどっかに行ったこと この後のオリエンテーリングがあるのを知って厚底ブーツで来ていることなど、問題が多い事を説明しておいた。

ちなみにお咎めはなく、謝られた


オリエンテーリングが始まり、1組から順番に出発していく 俺の班は最後で福田はいないため、4人だ


「花田、短髪の男子で能力持ちを知っているか?」

「分からないな、俺は8組の人間を把握している程度だからね」


このイケメンあんまり使えない


「カゲ、さっきからどうした。」

「知り合いからの警告があったんだ オリエンテーリング中に襲撃に遭うらしい」

「馬鹿らしいな」

「野田、『未来視』の能力の結果だ」

「その当たる確率は?」

「自分以外ながらほぼ99%」

「それはスゲーな」

「隊列は俺が最後尾でいい、襲撃があった時に逃げ切れるだろ」

「カゲくんが危険になるだろ」

「俺の手の内をお前たちに晒す」


仕方なく『ハイド&シーク』を使った


「こういうことだ」

「消えたけど」

「光学迷彩か?」

「気配と存在感を薄くする能力だ 光学迷彩とは違い監視カメラに映るからな 葉月、動画を取っていただろ」

「バレましたか」

「動画を再生してみろ」


動画を再生すると俺の姿はそのままで姿は消えていない


「俺、1人ならどうにでもなる 問題は人質を取られた場合なんだよ」

「カゲくんの言う通りにするよ」

「カゲ、俺たちはお前の屍を越えていく」

「野田、死んでないからな」

「福山くん、勝算は?」

「人質がいなければ勝確」

「ふ〜ん」


ようやく1番最後、俺たちが出発する番が来た。襲撃するなら中腹だろうな


「そういえば、『岩肌(ロックスキン)』という能力持ちが1年生にいたよ、何組までかは分からないけど」

「肌を岩のように硬くする能力だったよな、スキン系最弱の」

「野田、その解釈は正解だが能力は使えば使うほど成長する 自分の能力を理解していないといけないのだがな」

「最近は後天的に能力を得られたり、大金を払ってギフターから能力を授かるかの方法がありますよ 後者は博打なのでおすすめしませんが」

「葉月、大金ってなんぼくらいだ」

「ギフターによりますが最低1000万は必要になるかと思いますよ」

「能力を得ても当りハズレがあるからな、俺の場合はそれで中学行けなくなったぞ」

 

空気が一気に重く悪くなった


「そういえば、カゲ 呼び出されていたが」

「福田が適当に吹き込んでいたわ 俺の意見を聞かせて、正論を叩き込んでおいた 中学時代は金で買収するやつがいたからな 何やられても無視だったし」

「そりゃ、ひでぇーな」


問題の山の中腹へ着いた、スマホを見るとルナさんからの連絡はない『未来視』で見たことは確定した。


「ここからは作戦通りに頼んだ」


野田が大声で俺を罵倒、そして顔面を殴り倒れる 3人は俺を置いて先に行き、あとから追いかける形になった。

どこで見ているか分からない相手に一芝居した。野田には悪い事をしたな

歩いていると、周囲から敵意を感じとれた

俺は立ち止まり靴ひもを結び直す振りをする。前方にいた花田が確認し、3人は作戦通り動いた


「ふぅ、出てこいよ」


飛び出してきた、全身茶色の男は俺に向かって拳を振り下ろした、回避して距離を取る 俺がいた場所はクレーターが出来ていた。


「太い腕と短髪ね」


『岩肌』で全身をコーティング、腕の密度を挙げて硬くしており、髪の毛までコーティングしているため 髪が無い状態だ ルナさん、短髪じゃなくてスキンヘッドだよ


「福山、あんたが悪いんだから」

「お前もいたのか、ここにいても役にたたんだろ」


俺は『ハイド&シーク』を発動 周囲に隠れている3組の連中を一撃で気絶させていく


「おい、何が起きている」

「あっくん、早くあいつをぶっ殺してよ」 

「うるせぇ、黙れビッチ お前を先に殺すぞ」


能力を解除して姿を現す


「手下は倒したぞ、手下連れていないと勝てないのか猿山の大将」


俺の煽りスキルは高いようだ、猿山の大将は完全にブチギレている こういうやつの相手はやりやすい

俺はもう1度、『ハイド&シーク』で姿を消した。


「出てこい、卑怯者」

「手下を連れているお前が卑怯者だろ」

「卑怯よあんた」


いい加減に終わらせよう『変身』福田の意識を一撃で奪い 『ハイド&シーク』を解除した


「なんだよ、お前」


拳を振るうが片手で受け止め、そのまま握り潰す

残りの腕で殴ろうと動くがその動きに合わせて接近し、顎に昇竜拳『岩肌』が剥がれていき、意識を奪う 気を宇品ったため、能力が解除されるその髪型は


「短髪だったな」


持ってきていた結束バンドで手足を拘束して山道に転がした。教師にすべてを託した

『ハイド&シーク』を発動して、花田たちを追いかけた、変身している状態のため5分程走ると追いついたため、『変身』を解除してから『ハイド&シーク』を解除した。


「片付けて来た」

「早いな、お前の体力はどうなっているんだよ」

「毎日、10キロは走っているぞ」

「もう、何も言えねぇ」

「3組のやつらと福田がいたな 結束バンドで拘束して転がして置いたぞ」


頂上に着いた、ちなみに襲撃に参加したやつらは強制的に警察に連行、手下どもは1週間の停学、実行犯のあっくんと福田は退学になるのであった。

被害者になりかけた俺にはお咎めはなかった

山頂からの風景を写真に撮り、ルナさんに送っておいた、返信は無かったがこの結果も知っていたと思う

下山後夕食を食べた後、入浴 大浴場で銭湯と変わらない


「3組は安全になったな」

「そうなるな、福田が消えたおかげでクラスカーストにも変動がくるしな」

「俺は最下位でいい、静かに暮らしてくれ」

「カゲくん、君はクラスカースト上位に移動だよ」


イケメンスマイルが眩しい、うざい

入浴後、部屋で寝るだけだが他の男子は恋バナをしている


「おい、カゲ お前の妹はどんなんだ?」

「野田、寝かせろ 絵里に付く虫は俺が殺す」

「落ち着け」

「可愛いかどうか聞いているんだよ」

「それは人の主観によるぞ」


クラスの男子全員が注目してやがる


「福田はどうだ」

「あれはない、厚化粧で隠しているだけだろ 性格も絶望的だしな、2度と会うことはないが」

「葉月はどうだ」

「葉月は物静かな美人だろ」


スマホを見るとルナさんから写真付きでLINEが・・・


「てめぇ、野田」

「はぁ、美人過ぎるだろ」

「おい野田、俺にも見せろ」

「福山、誰だよこの子 紹介しろ」

「合コンのセッティングが必要だ」


無意識に能力が発動しかかっていた 俺の身体から黒いモヤが出ていた


「ストップだ、ストップ カゲくん、落ち着くんだ」

「すまん、ブチギレて殺しそうになった」


深呼吸して落ち着きを取り戻す


「とりあえず、スマホを返せ」


スマホを取り戻し、LINEの確認


「あの子は誰なんだ?」

「俺の勝利の女神だ」


野田と花田は納得してくれた


「福山の妹って可愛いいの?」

「やめておけ、あいつシスコンだから」

「野田くん、表出るか〜」


騒がしい、林間学校1日目が終わった。

明日は朝から班に分かれて行動で俺たちの班はカヌー体験だったな






































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