山上高校文化祭1
文化祭当日
俺は朝一大急ぎで高校へ、設置した罠の解除するためだ
「罠の解除は完了だな」
罠の解除後、コンビニで買って来たパンとコーヒー牛乳で朝食を食べていると
「福山くん、早いのね」
葉月が来た、今日は9時登校のため1時間は早い
「俺は午前だったよな」
「ええ」
「午後に変更出来ないか?」
「別に構わないけど理由は?」
「見回りかな、午前で決着をつけたいけど無理なら午後はヴェリアに任せる 話はすでに通している」
「分かったわ、その変わり宣伝も兼ねて欲しいのだけど」
「俺はシュヴァルツのコスを着る、ヴェリアはシロガネのコスでいいか?」
実際はコスプレの上から『変身』するから変身を解除しても姿は変わらないからな、材質とかが違うから見る人によればすぐにバレるけど
「あ〜あれね、着る人がいないからいいと思う 永遠に自分で話しておいて」
「了解」
時間は8時を過ぎ、続々と生徒が登校してくる。その中には野田たち運動部連中はいなかった。
「影くん」
「おう、どうした花田」
「他のクラスも運動部の生徒が来ていないらしい」
「そうか、俺になんで話すんだ?」
「影くんなら裏で解決しそうだからだよ」
「解決というより巻き込まれる体質なんだよ」
花田は笑いながら教室を出て行き、ヴェリアと葵さんが登校して来たため、葵さんに話すのだが
「ヴェリアさんから聞いているから大丈夫、福山くんがシュヴァルツでヴェリアさんがシロガネでいいんだよね」
「おう」
9時になり、クラスの点呼を取る 運動部の4人がいないだけで全員揃っている
「福山、可愛く化粧してやっから」
「俺、午後からになったから」
「マジ?」
「マジマジ」
「客、盗られるじゃん」
「普通に順番で接客だし、妹たちが来たら俺が相手するくらいだけど」
ちなみに午前、午後の担当執事とメイドの写真は貼られており、午前の看板には人気No.1執事ヴェリオと執事姿のヴェリアの写真と簡単なプロフィールが書かれており、午後の看板には人気No.1執事サトシと執事姿の花田の写真が貼られている。俺の場合は黒子ちゃんだ
「ホストクラブかよ」
「メイド喫茶もこんな感じだったのよ」
「さいですか」
「福山くんも早く着替えて来たら」
「おう」
葉月と葵さんは午前中だ、午後から葵さんの叔母さんが来るらしい 午後は花田と元ギャルの2人くらいか、元ギャル2人は化粧された時に話したことがあるが害はなかった。
林間学校の時の付け爪の件は元ギャルたちも夏休み中に飲食店でバイトしていたらしい、それで色々と思ったことがあるみたいだ、そんな話をしていた。
俺はシュヴァルツのコスを着てから周りを確認後、『変身』した。
「福山くん、着れた?」
葵さんが教室内に入って来たため、ボイスチェンジャー機能を切った。
「着れてるぞ」
「シュヴァルツのコスってこんなのだっけ?」
「あのコスは首に黒マフラーを付けているバージョンだろ」
「うん、そうだね」
納得したような感じで葵さんは教室から出て行った。
俺も見回りのため、教室を後に中庭の方へ階段を降りたのだが
「ここはどこだ?」
学校の階段を降りていただけなのにいつの間にか荒廃した都市のド真ん中にいた。