焼肉とシロガネのデビュー
体育祭が終わり、打ち上げをするために高校から一駅いった所の駅に集合する。電車通学か自転車通学なので集合場所までには時間差がある
「焼肉だったら牛角か?」
「牛角はあるな、値段的にはしゃぶ葉の方が比較的に安いぞ」
「場所が駅から離れ過ぎてるだろ、電車組にはキツイぞ」
「そこはレンタルサイクルで自転車を借りるとか」
俺の前の方で何人かの男子組が話しているが今の俺は裏体育祭にどう乗り込むか考えている
「福山くん」
「えっと」
「梅本だけど、クラスメイトの名前も覚えていないのは福山くんだけじゃない」
「それはごめん」
「で、福山くんとルヴェリアさんはどういう関係?」
「友達以上恋人未満かな」
「そうなんだ、ルヴェリアさんのお弁当なんだけど福山くんのお弁当と具材が一緒なんだけどそれは?」
「俺が作ってる 1人分も6人分も作るのに大差ないし」
「へぇ~そうなんだ」
梅本と他愛のない話をしながら駅に到着し電車組と合流、打ち上げ会場の牛角に着いた
コースは高くもなく安くもない真中の食べ放題コースでドリンクバーも付ける 1人辺り3500円くらいだろうな
それぞれ席に着き、最初に運ばれた物を焼きながら各自色々と注文していく
今日はルナがいるから絵里たちの夕食は大丈夫だろう
「カゲ、タン頼むぞ」
「キャベツもよろしく」
「野田くん、クッパも頼んだ」
俺の席は野田と花田、葉月がいる
「私のキムチもお願い」
「お、おう」
注文した物を食べ終わり、野田は他の席に行って馬鹿騒ぎをしている うるさいだけで暴れてないだけましか
「そういえば、花田 文化祭は何がしたい?」
文化祭実行委員の葉月もいるから花田に聞いてみる、野田よりもまともな人間だしな イケメンなところ以外
「そうだね、みんなで楽しめる方がいいかな」
「具体的に」
ここで葉月が乱入した、葉月がやりたい物は夏休み中に聞いていたしな
「クラスで一丸となって出来るならいいかな」
「花田、食べ物系はどうだ?」
「作る物にもよるかな」
葉月の方を見るとサムズアップしている。お前も話せよ
「結局はクラスの予算とくじしだいか、食べ物系を第一候補、第二候補を何にするかか」
「福山くん、朗報なんだけど」
待ってました的なタイミングで話しやがって
「飲み物の提供だけなら、飲食店にカウントされないんだって」
「それなら、執事喫茶もありだね」
おいイケメン、葉月焚きつけるな
「私はメイド喫茶希望だったのだけれど」
「葉月さんはメイド喫茶か、ならメイド執事喫茶だね」
「花田くん、いい趣味ね」
俺、執事とか似合わないし
「ヘイ、シャドー楽しんでる〜」
「ぼちぼち」
謎にテンションが高いヴェリアがやって来た
「なんの話?」
「文化祭、何やるかって話」
「OH、フェスティバル」
「ルヴェリアさん、メイド執事喫茶ってどう?」
「No、ワタシは『騎士』だからメイドにはなれない、執事ならやるヨ」
ヴェリアの執事はさまになってると思うがその巨乳はどうするんだ?
「花田くん、メイド服着てみない?」
「少し興味があるね、男女逆転メイド執事喫茶もありかもしれないね」
この場で葉月と花田が手を組んだ、クラスが色々と荒れそうだな
時間が来たため、打ち上げは終わりになった 数名は二次会をするとかでカラオケに行くらしいが現在20時、2時間後には退店だしな 俺とヴェリアは帰る方針にした
家に帰るとヴェリアの方が先に帰っていた。駅から身体能力を強化して走って帰って来たらしい
「影司くん、夜に出かけるよね」
「見た?」
「見てないよ、そんな予感がしただけ」
「裏体育祭ってやつがあるんだよ、呼ばれてないけど」
「どこの高校にもあるやつだね」
「マジで」
「マジよ」
「それと来週、私の高校が体育祭だからね」
「分かった」
「打ち上げいかないから、豪華な夕食にして欲しいな」
ヴェリアの入浴後、俺が風呂に入るのだが
「シャドー」
なぜかレオンと入浴することに男同士でも年下の外人で俺よりも背が高いイケメン 花田よりもイケメンだからな
「レオン、悩み事か?」
「告白とかラブレターが多いんだ」
「知らねー」
「助けてくれないか」
「無理無理、俺、貰ったことないぞ」
「はあ、嘘だろ 姉さんやルナさんがいるのに」
「おう、中学行ってないからな 絵里に聞いてみろよ」
「絵里さんに・・・ハードルが高い」
入浴後、ヴェリアに裏体育祭のことを話した
「OK、シロガネのデビューね」
「頼りにするぞ」
「シュヴァルツのパートナーよ」
22時になり、俺とヴェリアは自転車で高校へ移動し校舎内に入り隠れて待つ
「シャドー、変身する?」
「そうだな」
俺はいつも通りにポーズをとり『変身』した。
今日のシュヴァルツはマントを装備している
「次はワタシね」
ヴェリアは何もない所から剣を取り出し、円を描くように剣を回して空を切ると円が浮かび上がり円の中からシロガネの鎧が現れ、ヴェリアに装備されていく
牙狼かよと叫びそうになったがガチで格好いいだろ
「どう、シュヴァルツ」
「惚れそうなるくらい格好いい」
「そこは惚れ直したでしょ」
鎧越しに抱きつかれたが鎧が硬いよ、ヴェリア
時間が24時になり、グランドには5人の男女がいる
1人は魔女と呼ばれた留年生だ
「シロガネ、準備はいいか」
「OK」
俺たちは空高く飛び上がり、グランドに着地する 着地ポーズがターミネーターだが服は着ているぞ、シロガネは俺がお姫様抱っこしている
「我が名はシュヴァルツ」
「パートナーのシロガネよ」
「こいつが噂のシュヴァルツか」
「何しに来やがった」
「愚問だな、裏体育祭に乱入 俺たちの強さの証明だ」
「そういうこと、ワタシが先に暴れるね」
「初陣だ、好きに暴れていい ただし殺すなよ」
シロガネは格闘のみで5人を圧倒、魔女は魔法を使う暇なく瞬殺されていた
「楽だったわ」
「俺の出番なかったな」
「花を持たせてくれたんでしょ」
俺たちは高校から立ち去り、帰宅した。
「シャドー」
「約束だもんな」
ヴェリアと仲良く寝坊して遅刻しました。