体育祭午後の部
昼食後、午後の部が始まる
毎年応援合戦があるのだが、去年 夜に練習で集まっていた所に警察がやって来て・・・・・今年からなくなったらしい、一部のやらかしが後世に続く政治と同じだな
午後、最初の競技は棒倒し 下手すると昼食を口からぶち撒けるぞ 競技ルールは棒を倒おせば勝ちだ、それだけだから殴る蹴るは暗黙の了解 能力は無しだが
「花田、さっさと倒して来いよ」
「暴力は苦手なんだけど」
ガタイのいい男たちは棒の死守、俺も棒を護る側だ
「それよりさ、なんで俺が正面なんだ?」
「ルヴェリア様といちゃいちゃしているからだ」
「愛称で呼んでいるからだ」
ヴェリア信者どもめ
「ただの嫉妬かよ、英会話でも勉強しろ」
高校ではヴェリアと話す時は英会話だ、家だと日本語だけどな
そして、開始のホイッスルが鳴り響き
5組のどこからどう見てもラガーマンぽいやつらが先頭に突っ込んでくる
タックルが腹に当たり、昼食が口から出そうになった
それからはむさ苦しい男たちに挟まれ死にかけた
終了のホイッスルが鳴り響き 8組は負けた
「吐きそう」
「5組はラグビー部と柔道部が多いからね」
初めて知ったぞ、花田そういう情報は前もって寄越せよ
「シャドー、お疲れ様」
「ありがとう、ヴェリア」
俺の鞄に入っていたタオルを手渡される
「残りは男女混合400メートルリレー、クラス対抗リレー、団対抗リレーだけだな」
団対抗リレーは8組からは野田と葉月が出ることになっている
男女混合リレーに出場するため移動した。
リレーの走る順番はクラス対抗以外はその場で変更できるため、誰がヴェリアからバトンを受け取るかで揉めている
「シャドー、なんで揉めているの?」
「ヴェリアから誰がバトンを受け取るかで揉めているんだよ」
ヴェリアは揉めている所へ行った
「ワタシはシャドーにしかバトンを渡さないからあきらめて」
「Nooooooooooooooooo!」
「クソ、また福山か」
またってなんだよ、またって
とりあえず俺がアンカーでその前がヴェリアになり、あとは適当に決めた。
リレーが始まり、女子が走ると揺れていたり揺れていなかったり、ヴェリアは大きいからやばいよなと考えいたら俺の番が来ていた。ヴェリアからバトンを受け取るのを待つ
ヴェリアが先頭で走ってきたがその胸は揺れていなかった、借り物競争の時はポヨンポヨン揺れていたぞ
ヴェリアからバトンを受け取り、全力で走った。2位との差は歴然でぶっちぎった
2年、3年の男女混合リレーが続く
「ヴェリア、下着替えた?」
「オゥ、シャドーにはお見通しね 本気で走るなら着替えた方がいいってルナに言われてタ」
「なるほどな」
カルバンなんとかのスポーツブラジャーだなたぶん、カッターシャツとかポロシャツ、体操服からブラジャーが透けて見えるからな ヴェリアのブラジャーの形は普通のと比べて違いすぎるし
男女混合400メートルリレーが終わり、クラス対抗リレーだ、これに関しては順番を決めていたから俺の順番は中盤でバトンを渡すのは葉月でヴェリアは序盤だ
「カゲくん」
「4組の魔女だろ、どんなやつかは確認している」
留年している能力者でいわゆる白ギャルだ、見た目からして頭は悪そう 退学した福田も同じ部類だしな
「俺もヴェリアも警戒しているし、いつでも戦える準備はしているから安心しろ」
「カゲくんの能力は消えるだけなんじゃ」
「暗殺は可能だろ」
花田は笑うしかなかった
クラス対抗リレーが始まり、ヴェリアの番が来て走っているのが見えるが途中でヴェリアは何かに躓いて転びそうになるがそのまま踏み止まり次の走者へバトンを繋いだ。
ヴェリアはこちらにやって来た
「シャドー、地面に溝が出来たわ」
「この高校にはそんなことが出来るやつは1人だけだ、落とし前は俺がつけるから安心しろ」
「今夜は寝かせないからネ」
ちなみにイギリス人やアメリカ人の通常速度の英会話なので聞き取って理解するまでは出来ないだろう
やがて俺の走る番が来て、バトンを受け取って走る 俺が走っている場所は所々陥没した所があり、避けながら走る、バトンを渡すまであと20メートル、最後のストレートの時に地面から石の壁が現れるが跳躍して、石の壁をよじ登り走り抜けた 俺だけSASUKEかよ
凄い歓声もするけど
次の走者、葉月にバトンを繋いで走る仕事は終わり、『ハイド&シーク』で姿を消した
4組の魔女は序盤で走り、あとは能力で地面を操作して妨害をした。姿を消した俺は魔女の背後に周り 次に妨害するために能力を使う瞬間、手で口を塞ぎ黙らせた
「お前が能力を使っているのは分かっている」
塞いだ手をどけた
「あんたは誰よ」
「3組のあれと同じ目に合わすぞ」
「チッ」
「次、能力を使うと病院送りにするからな」
脅すだけ脅して自分のクラス戻った
「花田、脅して来たぞ」
「あれだけ派手に能力使えば分かるはずだけどね」
「裏体育祭にでも出るか」
「この後、打ち上げをやるはずだよ」
「マジで」
「参加は自由で焼肉だったはずだよ、梅本さんが仕切ってたよ」
「梅本さんって?」
「はぁ〜」
ため息つかれたぞ
「野田くんともう1人の体育祭実行委員だよ」
「ああ」
「カゲくんはクラスメイトの名前と顔を覚えた方がいいよ」
「それはそうだが、少数精兵 信頼出来る人間と仲良くなった方が裏切られないし」
「ごめん、僕が悪かった」
今度は謝られた、花田も忙しいな
8組は3位だった
「HEY、シャドー」
「どうした、ヴェリア」
「焼肉パーティ イェーイ」
「体育祭が終わってから直で行くらしいぞ」
「シャドー」
「俺も行く、とりあえずルナに連絡しておくから」
「ワタシはレオンに連絡する」
俺とヴェリアが話をしている間に団対抗リレーは終わっていた。ちゃんと見たかって見てないぞ
閉会式、長ったらしい話が続く
「花田、裏体育祭はいつおこなわれるんだ?」
「深夜にここでだよ」
「なるほどな」
「もしかして」
「俺の能力なら瞬殺だろ」
シュヴァルツになるんだけどね
「これだけは言っておくよ、打ち上げには参加するんだよ」
「参加するよ、ヴェリアに誘われているしな」
高校1年の体育祭は終わり、黃団は2位でした。
打ち上げからの裏体育祭に続きます