イケメンの弟とプリティな妹
夏休みも残り1週間になり、毎年この時期になると絵里の宿題を手伝うのだが今年はないため、自由だ
「兄さん、ヴェリアさんが帰って来るから迎えに行きませんか?」
「関空まで迎えに行かないよな」
「行きませんよ、高速バスで隣の市に帰って来るので」
「なるほど、行くか」
俺と絵里で隣の市に電車で向かうため駅まで歩く、ルナは高校の友達と約束があり朝からいない
「絵里、ヴェリアからの連絡は?」
「少し前にバスに乗ったと連絡があっただけですよ」
高速バスの移動時間を調べる
「1時間10分くらいだな」
「兄さん、JRで降りる予定らしいですよ」
「なら1時間20分くらいか」
行きの予定時間だから帰りも同じくらいの時間だろうな
俺たちの住んでる場所の最寄り駅はJRと阪急の駅が徒歩5分以内にあるためとても便利だ 大阪や京都も電車で乗り換え無しで行けるし
駅に向かう途中、コンビニで少し休憩などしながら時間を潰しながら駅に着き、電車に乗った
「絵里、2学期は中学行くのか?」
「行くよ、部活はそろそろ戻っても大丈夫だと思いますよ」
「3年の引退か」
「そうですけど、人間関係が面倒くさくなりますね」
「辞めてしまってもいいんじゃないか、何ヶ月も行ってないから幽霊部員か辞めさせられている可能性もあるな」
電車は目的地に到着して降りた、ヴェリアが乗っているであろうバスが到着するまで30分はあるが
「兄さん、待ちましょう」
「そうだな」
絵里と色々話をした、兄妹だけで会話するのはなんか久しぶりだな
「兄さん、あのバスじゃないでしょうか」
「時間的にもあれか」
バスが到着し、降りてくる人が多いその中に背が高い見知った女性の姿を発見したのだが隣には背の高いイケメンがいるため、警戒した。
「シャドー‼」
「おかえり、ヴェリア」
抱きつかれた、久しぶりの柔らかい感触だ、ヴェリアの隣にいた男には睨まれているが
「ヴェリアさん」
「絵里も久しぶり」
俺と絵里、ヴェリアと背の高いイケメンとヴェリアに似た絵里と同じくらいの背の可愛い女の子が残った。
「紹介するわ、こっちが弟のレオン」
「お前が姉さんの男だな 俺は認めないからな」
絵里に男が出来た時俺もあんな対応になるのか
「こっちが妹のレオナ」
「よろしくお願いします。お兄ちゃん」
新しい妹キターーッ
「レオンとレオナは双子?」
「そうですのよ」
「レオナちゃんは日本語上手だね」
「お兄ちゃん、ありがとう」
絵里に脇腹を突かれ、こちらも自己紹介していないことに気がついた
「俺は福山影司、こっちが妹の絵里、同じ年くらいだと思うから仲良くしてやってくれ」
「兄さん、その説明はどうかと 私は福山絵里、よろしくね レオンくん、レオナちゃん」
レオンにずっと睨まれているんだが
「エリさん、レオン・マーキスと言います。 友達からでいいので結婚を前提にお付き合いをお願いします。」
レオンは俺じゃなく絵里を睨んでいたのか、英語で話しても絵里に英語はあまり理解できないぞ
「兄さん、なんて言ってるの?」
絵里にレオンの言ったことをはっきり教えると絵里は顔を赤くした。
「ヴェリアさん、言ったことを通訳してもらえませんか」
「OK」
「お友達から徐々に仲良くなりましょう。結婚は約束出来ませんよ」
ヴェリアが通訳してレオンに話すとレオンはガッツポーズをしていた。分かりやすいやつなんだろうな
「ヴェリア、帰るか?」
「お腹空いた」
「家まで持つか?」
「無理」
イオンで食事してから帰ることにした。
「お兄ちゃんはお姉ちゃんの彼氏何でしょ?」
「そうなっているな」
ルナとヴェリアでシェアの形になってはいるが
「レオンとレオナも能力持ちなんだろ」
「なんで分かったの?」
時計とスマホのことは言わずに
「能力者同士は惹かれ合うものなんだよ」
スタンド使いっぽく言ってみた
「そうなんだ〜」
「レオナ、シャドーに引っ付きすぎ」
「お兄ちゃん、お姉ちゃんが怒る」
「レオナちゃん、引っ付かれて歩くと歩きにくいからね」
イオンに着き、4階の安いイタリアンへ 平日だしランチタイムだからな
注文して、来るのを待つ
「レオン、そんなに質問攻めをするから絵里ちゃんがひいているよ」
「レオンはもっと女性に対して学ぶことが多いわね」
「えっと、レオンくん 頑張ってね」
絵里は応援するだけだが、レオンのモチベに繋がるよな
注文した食事が運ばれてきたので食べ、会計を済まして帰るだけだ
「ヴェリア、荷物持つよ」
「Thanks」
ヴェリアの荷物を預かった
「ほら、レオン 見たあれが本物の紳士ってやつだよ あれくらいしないとダメだよ」
「認めざる得ないか、俺も見習うとしても、絵里さん、荷物持ってないじゃないか」
レオン、レオナ、俺は聞き取っているからな
電車に乗って最寄り駅まで着き、家まで歩く
「シャドー、2人の部屋はある?」
「光さんが用意してたぞ、あの家、使ってない部屋の方が多いし」
「今日はトレーニングするの?」
「夕食後だな、夜じゃないと暑くて死ねるし」
家に帰ると、誰も帰っていなかった レオンとレオナに部屋を案内した。
「お兄ちゃんの部屋はどこ?」
「教えないぞ」
「おい、絵里さんの部屋はどこだ」
「教えるかボケ」
「明日から色々忙しくなるから覚悟しておけよ」
手続き等は光さんが終わらしていたので中学校へ挨拶しに行くのと制服の問題なのだがレオンは俺の制服、レオナはルナの制服を着ることで本人たちのいない所で解決していた。
夕食の準備をしている時にルナが帰宅し、レオンとレオナは自己紹介し、夕食が完成間際に光さんが帰宅した。
レオンとレオナは光さんに頭が上がらないことを本能的に知ったようだ
冬美家って謎が多い