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隠された能力「変身」でヒーロー覚醒  作者: 零侶
恋人たちの夏休み
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夏休み中のクラスメイト、帰国した彼女

無人島から帰って来てから5日経ち、俺はルナを説得して葉月と会うことになり、ヴェリアの方はイギリスに一時帰国するという話になった。


「いってきます」

「本当にただのクラスメイトなんだよね」

「まだ疑っているのか なんにもないぞ」

「いってらっしゃい」


葉月との待ち合わせ場所は隣の市にある名古屋発祥の喫茶店だ、自転車で移動するのだが問題がある

隣の市は平日、無断駐輪している自転車の回収に1時間おきにトラックがやって来る 非常に厄介だ


それに駅前の駐輪スペースは1時間無料それを過ぎると100円取られる ドケチだろお前って?貯金はあるが色々あるんだよ バイトもしたいけど悪質な組織を潰して金品を奪う異世界盗賊狩りムーブの方が稼げそうなんだよな


ということで近くのイオンに駐めた、3時間無料だからな

LINEを確認すると葉月からメッセージが届いており、店の中に先に入っていると書かれていた。

軽くランニングで喫茶店まで移動して店内に入り、葉月を見つけた。 


「遅れた」

「早く涼みたかったからいいよ」


席に座りケーキセットを注文、葉月も同じ物を注文した


「呼ばれた理由が分からないんだけど」

「ルヴェリアさんは一緒じゃないんだ」

「ヴェリアはイギリスに一時帰国中」

「そうなんだ」

「なんか、話があったのか?」

「夏休み中のクラスメイトはどうしているか気になっただけ」

「いつも通りの規則的な生活をしているぞ、そっちは?」

「私も普段通りかな、それと文化祭の話とかも」

「葉月は文化祭実行委員だったな」

「食品を扱えるのが各学年2クラスだけで劇は2クラスって決まっていたの」


食品関連は調理をどこまで簡略化出来るかが勝負だろうな、あとは1クラス辺りの予算か


「1クラスの予算は?」

「1クラス3万円だった」

「なるほどな、葉月は何をやりたいんだ?」

「メイド喫茶かりんご飴」

「りんご飴は無難だな、メイド喫茶はメイド服をどうするかだろ」

「それなら宛があるから」

「宛があるならあとはメニュだけだな、予算内で収まるような感じで考えないと」

「福山くんはルヴェリアさんのメイド服に反対するかと思っていたんだけど」


ヴェリアのメイド服、ご奉仕されたら確実に天国にいけるな、裸とか水着とか見てるからな〜いまさら


「りんご飴なら果物と砂糖、かき氷シロップがあればいけるぞ」

「それは簡単、マシュマロ飴って祭の屋台にあったんだけど」

「写真は」

「ある」


葉月からマシュマロ飴の写真を見せられた 串に刺さったマシュマロ4つに飴を漬けるのではなく、上から掛けていく感じだった。


「なるほどな、コーティングしないから技術的には簡単な部類だな」

「作れるんだ」

「メイド喫茶かりんご飴のどちらかといえばりんご飴の方が簡単だが、クラス全員でやるならかき氷くらい追加した方がいいだろ」

「なんでかき氷?」

「かき氷シロップをりんご飴に使うからついでみたいな感じだな」


コーヒーとケーキを食べながら夏休み中の話をした、俺は無人島キャンプではなくキャンプの話をした


「話したいことが話せたし、福山くんになら相談しやすい」

「田所さんではダメなのか?」

「奈美は口が軽いから、メイド喫茶かりんご飴の話をすると夏休み中でもクラス中に知れ渡ると思う」


葉月は田所さんとヴェリア、俺の連絡先を知っており、俺は葉月とヴェリアの連絡先しか知らない お互い他に相談する相手がいない所が共通点だろうな


個別に支払いを済まして、今日は別れた 次に会うのは夏休み明けだろうな


帰宅するとルナに詰め寄られた


「話の内容は?」

「文化祭でやりたい物があるから可能かどうかの話し合いです。はい」

「どんな出し物の」

「ヴェリアには絶対に言わないでくださいよ、実はメイド喫茶かりんご飴なんですよ」

「なぜ井上小公造か分からないけど、メイド喫茶は私のクラスでも話になっていたかな〜」 

「ルナのメイド服だと」

「おかえりなさいませ、御主人様」

「私服で言われてもな」



話が変わり、イギリス


「HEY」


私の声で2人が気づいて駆けて来た


「お姉ちゃん」

「姉さん」

「元気そうね、ママに会わせて」


絵里と同じ年の双子の兄妹、男の子の方がレオン、女の子の方がレオナ、私の弟と妹だ 2人とも能力は『騎士』だ、私の家の家系は元々中世から騎士家系だったらしい


2人に連れられて病院の一室へ行くと、ベッドで寝ている女性がいる


「ママ」

「ヴェリア、成長したわね」


ママの手はとても細くなっていた


「私、頑張って『聖騎士』になったの」

「おめでとう」

「それに心から愛する男性に出会えたの、とても大切にしてもらってる」


私はスマホの彼の写真をママに見せる


「私も会って実際に会って見たかったわ」 


ママは弟と妹が産まれてから体調を崩し始めて、ここ数年は入退院を繰り返していた。

父はそんなママを捨て、私は父へ復讐するために日本へ着いっていったのだけれど


「ヴェリア、レオンとレオナのことをよろしくね」


ママは目を閉じて、息を引き取った。私たちは泣いたがすぐに色々と手続きをした。

ママの葬儀を終え数日後


「レオン、レオナ、日本に行くわよ」

「姉さんの彼氏の実力を見てみないとな」

「お姉ちゃんの彼氏なら私のお兄ちゃんだね」


ヴェリアは弟と妹を連れ日本へ戻るのだった












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