初めての変身
出だしはマシニングビーストよりもいいんだけど
山上高校に着き、まず始めにクラス分けをされているので見に行く、貼り出された大きな紙の前には人混みで密集されておりまさに人がゴミのようだ状態だ
人混みに揉まれながら自分の名前を探すと8組だった
1年生は1から8までの8クラスあり1クラス辺りの生徒の人数は35人前後 俺はは行なので出席番号は24番だった
次に下足室ヘ、クラス事に分けられており自分の番号に靴を入れ、入学前の説明会で買った便所サンダルに履き替え、教室へ1年生の教室は4階だ
公立高校のため、学校全体の規模は大きくない それに数年前までは学ランだったが今ではブレザーになっている 入学式や終業式にはネクタイ着用が義務だが、普段はブレザーの下はなんでもいいけっこう緩い校則なのだ
教室へ着くとすでに何名か生徒が来ていた。自分の席には番号が貼られており、スマホを弄りながら時間を潰す
9時頃に教師と思われる男性がやって来て体育館に移動と言われ全員体育館へ移動する。
入学式と言っても長い話を聞かされすぐに教室へ移動
教室に戻ると担任の教師からこれからの説明、明日から実力テストがあることや、各自のロッカーの置き場などの説明と自己紹介だ
1年8組の担任は服部と言う名前で現代文の教師だ
出席番号1番から名前と趣味もしくは能力があれば言うことになっている そして俺の順番が回って来た
「福山影司、趣味は喫茶店巡りです。」
よし、決った‼ これでモブスクールライフが始まるぞ
今日は自己紹介で終わりあとは帰るだけ 家に帰ってもおかんは仕事でいない、下の妹は部活動でいないだろう
そして俺に話しかけてくる人間はいない
真っ直ぐ家に帰ることにした。帰ってやることは昼食を食べ夜に活動するための睡眠 実力テストは今の学力を見るテストだから今更付け焼き刃の勉強をする意味がない
帰りは下り坂が多いため、行きよりも10分ほど早く帰ってこられた。
帰ってすぐに着替え、冷蔵庫から漬物を出し、ご飯と食べる 漬物とご飯、あと味噌汁があれば生きていける。
食後は自室で睡眠
・・・・・・・・・・・・・・・
「影司、俺たちの予想以上に強くなったな」
「影司くん、もう1つの能力を解放するわ あなたなら使いこなせるはずだから」
ハイドとシークの声が聞こえなくなり、目を覚ました。
俺の中にもう1つの能力がある 自分の能力は自分で見ることが出来る もしくは鑑定や解析持ちにバラされるあとは保険証や免許証に記載されたりする 俺の場合は学生手帳に能力が記載されていたりするが『ハイド&シーク』で隠しているため記載はされない
「変身か」
変身:自分の考えた理想に変身できるが見た目やデザインは1度しか選べれない 必要に応じた装備は何回でも作り出せる
「チートだろ、でもなどんなデザインにするか ヒーローなら赤と白がメインだろでも黄金もいいなキンピカしているのが逆に目立つし 黒と赤や銀もいいな ダークヒーローっぽくなるけどな」
それよりもハイドとシークはどうなったのだろう、最後には消えていくように見えたが
時計を見るとすでに17時、夕食の準備を始める 食べ盛りの妹様が帰ってくる。おかんも18時過ぎには帰宅するため、味噌汁と卵焼き、焼鮭に漬物 朝食のメニューだろって 鮭は値上がりして高いんだよ
夕食は家族揃って食べるのが我が家の仕来りになっている 夕食が必要ない場合は事前に言うことになっている
「影司、明日は麻婆豆腐」
「分かった」
「兄さん、高校はどう?」
「まだ分からん、絵里の方はどうだ?」
「兄さんがいた頃の先生は全員消えたよ」
「なら平和だな」
妹の絵里は能力者ではない、それと俺とは2つ違い 去年は不登校の俺のせいで迷惑を掛けたと思う それと兄の俺でも可愛いと思えるくらい可愛い 彼女にするなら妹よりも可愛い子じゃないと
夕食後、いつものように走り込みに行く
「兄さん、走りに行くの?」
「おう」
「先にお風呂に入っているからそれと次から私も行くから」
「バレー部は体力要らないだろ」
「最近、太ってきたから」
「それは食べ盛りと成長期だからだろ 俺は細すぎない方が健康そうでいいと思うぞ」
「もう、バカ」
絵里に怒られた、俺はシスコンではないぞ、絵里もブラコンではないと思うが いつも通り走り込みに向かう 住んでいるアパートから隣の市の堤防まで行き、1周するように家に帰るルートだ 10キロはあるだろう それと『ハイド&シーク』を使った状態で走る 能力を使ってる時は集中力が必要になるため体力とメンタル面両方を鍛えるにはちょうどいいのだ
堤防沿いを走っていると橋の下の方から悲鳴が聞こえた
声に気づき、すぐに橋の下の方へ向かうと5人の男が1人の女の子を囲んでいる
女の子の方は転んだのだろうか制服が汚れており、その制服は桜川高校の制服で偏差値がとても高く、才女が通うと言われているくらいのレベルが高い高校で女の子の方にも見覚えがあった
「どうする俺、あれ冬見さんだよな 助けても俺のことを覚えていないだろうしな」
中学時代、どこぞの馬鹿のターゲットになりそうになっていた気になる女子が今、目の前で襲われているのだ
「おいおい、逃げるなよ」
「気持ちよくなろうぜ、すぐにいかしてやるからよ」
「イゾギンチャクでも召喚しようか、触手プレイを生で見たいし」
「上玉なんだぜ、薬漬けにして玩具だろ」
「それもいいが、冬見 お前福山のことが好きなんだろ レイプ写真と動画を送り付けてやろうぜ どうせ金の力で揉み消せるしな」
5人の内のリーダー格の男が過去に俺がボコったやつで、冬美さんが俺のことを好き?ありえない 完璧過ぎるモブなんだよ俺
隠れて様子を見ていると冬美さんは怯えて泣いている。これは一生のトラウマになりそうだ
「ハイド、シーク、覚悟を決めたぞ」
深く深呼吸をしてから「変身」能力を使うためのキーワードを言った。
俺の全身は黒、所々に銀の装飾、そして仮面を被る ボイスチェンジャー機能もついている 「お前を殺す」よしいい声だこれでいい、このイケボがいい 飽きたらまた変えればいい
そして、高速で接近し、冬美さんをお姫様抱っこの状態で救出し、距離を取った。
「怪我はないか?子猫ちゃん」
「え、はい ありがとうございます。」
恥ずかしくて死にそう なんで子猫ちゃんみたいな言葉が出たんだ 帰って首吊たい
「なんだ、お前」
「死ねや、コスプレやろう」
石が飛んで来たが手で払い除ける
「二度と君の前に現れないようにしてくるからね 大人しくしているんだよ」
なんで俺、王子様ムーブをしているんだろ 泣きたい
『変身』で身体能力が上昇している 石を投げてきたやつの懐に入り、顎にアッパーカットといいながら昇龍拳で倒す 嫌な音がしたため、顎の骨は折れているだろう
「うわー来るな」
『召喚』の能力を持っていそうなやつを標的に定め、高速で接近、こめかみに上段浴びせ蹴りで倒し、背後からきたやつに背面回し蹴りで一掃する 回し蹴りで腕に当り、腕の方は青紫に腫れ上がっている
「クソが、死ね」
リーダー格の男が能力で強化した拳で殴りにくるが拳には拳で応える 拳同士がぶつかり、俺の拳が打ち勝つ
「金の力で揉み消せないようにしてやろうか」
変身中のパンチやキックは強すぎるため、デコピンでちまちま攻撃することに変更したそれでもデコピンの威力は高く、一発で骨にひびを入れるくらいだ
最後の1人は逃げようとしていたため、デコピンでボコボコにしたこれを投げてぶつけた。
戦闘は呆気なく終了し、すぐに冬美さんの方へ
「家まで送りましょうか?小猫ちゃん」
「はい、お願いします。それとなんて呼べばいいですか?」
名前を考えていなかった、どうしよう
「・・・・・・・」
とても気不味い空気になってきた
「まだ名前を決めていなくてね」
「そうでしたか 私は冬美月光と申します。」
「今回はたまたま、助けただけだからね 次からは気をつけるように」
お姫様抱っこの状態で『ハイド&シーク』を使い冬美さんを家へ送り届けたあと、帰宅する 冬美さんの顔はずっと赤かった
アパートの近くで防犯カメラがないか確認後『変身』を解除してから『ハイド&シーク』を解除した
『ハイド&シーク』の弱点は防犯カメラにははっきり写ってしまうことだ、盗みには使えない能力だ
「ただいま〜」
「おかえりなさい、兄さん どうしたの?」
「何もないけど」
風呂に入り、『変身』について考える
剣や銃は欲しいがそんな巨悪と戦う予定がないし、人殺しは犯罪だ、しばらくは素手だ カイザーナックルくらいはいいかもな
今回はコートだったが甲冑にマントもありだな、どこのモンスターを狩るんだ
あのスーツがどこまで防弾や防刃能力があるのか
まだまだ考えることが多かった。