6月、夏服
ゴールデンウィークが明けてからの登校、家を出るまではヴェリアと一緒だが、俺はチャリ通でヴェリアは電車通学だ
クラスで変わったことと言えばヴェリアと俺の関係だな、仲が良いように見えるのと、だいたい2人の会話のみ英語で話す感じだ
スピードラーニングが一時期流行ったがあれ、ほとんど意味がないからな 普通に海外ドラマとか映画を字幕付けて聞いてる方が勉強になる ぶっちゃけると日本の英語はレベルが低いのと日常会話でも使わない文法を勉強するのが無駄なのだが それを言うとほとんどの授業もな
実はカゲは英語がペラペラと噂されるようにもなった
「カゲくん、中間も近いから勉強会をしないかい?」
「花田、やるなら期末からだな 今のところスタート地点は同じなんだし、中間の結果しだいからだな 野田は必要になりそうだがな」
「確かにそうだね」
花田はなんだかんだ人当たりがよく賢いイケメンだ、賢さとテストの点は関係ないのだがな
中間テストが終わるまでは家に帰るとヴェリアの勉強を見たりした、ヴェリアは現代文が苦手だった、日本語は読めるが、理解があまり出来ていないため、1番分かりやすい方法で文章の意味を深める
「なるほど、アニメ化しているラノベを読んでからアニメを見るのですカ」
「読みながらどういう風な情景かイメージをするんだ、そこに台詞を当てはめていけばいい 読み終わったらアニメを見る だいたい1巻で4話分だし、多少ラノベとは違う部分やカットされているところもあるけど、読んでいたイメージと同じなら理解が出来ているって感じだ」
俺なりの理解力の深め方を教えた、ストーリーに入り込めばあとはなんとかなる
夜のロードワークはたまにヴェリアが付いてくるようになり、体力は俺といい勝負だ
「シャドー、気分転換になるね」
「まぁな」
ヴェリアが走るとたわわに実った胸にある2つのあれが揺れる 破壊力だけはすごいな
「シャドー、揉む?」
「ヴェリア、冗談でも言うなよ」
ヴェリアとロードワークをした時は先にヴェリアにお風呂に入ってもらい、俺はあとから入ることにしている
無事に中間テストが終わり、6月に入った 制服は夏服になり、半袖のカッターシャツ、カーディガンも着用可能
雨が多いと自転車で高校に通うのもきつくなってくる
ちなみに俺のテストの点は平均86点でクラスで7位、学年で34位、ヴェリアは平均74点で現代文の点が平均点を下げている要因でもあった
クラス1位は葉月で花田はクラスで10位、野田に関しては赤点ギリギリを避けれていた
夏服になるため、ヴェリアにはカーディガンを着るように頼んだ、ルナも同じくヴェリアに忠告していた
「ヴェリア、発育がいいからカーディガン着たほうがいいよ」
「ルナ、暑いのはイヤなんだけど」
「ヴェリアが魅了的だから、仕方ないんだよ」
「シャドーが言うなら」
6月も中旬になり、俺たち兄妹にとっては忘れられない出来事が起きた。