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爆縮と体温の機知(2)

フリーラジカル

消えるのは簡単なことで

些細なことで消える

低空飛行しながら

繁華街を抜ければ

裏路地の黒も

笑いながら歩く人間も

消える

視界に入らない物は

消えたことになる

短絡的な人間は

それを「知らない」と言う


袋の中に詰められた物が

表に出て来る時

発酵している物だ

斜めに煌めいて

誰にも描けない

ただ悲観的な物語になり

一瞬で沸騰しては

一瞬で冷める

速いことは

荒くなりながら

振り回して行くのだ

粗雑な人間は

それを「古い」と言う


空間に枯渇する時間は

人となりを潜めて酸素を奪う

真空状態で判断できない

回っているのは目玉の中

覗けば

黒目が笑っている

あれが普通になるのだろう


光を見つけたと

右往左往が止まり

一種の集団化と

同調が初まり

見たことが無い

聞いたことが無い

体験したことが無い

連なり連なる

凄いという波に

意味がある風の味を付け

我慢せずにやりましょう

唱える 唱える

最初が好きな人間は

それを「新しい」と言う


昨日までの時間は

下に積んできた

土台の上にある

簡単で良いじゃないか

それも

土台となるから怖いのだ

階段を踏み外した人間が

階段の一番下まで転がる

今日、あの人は?

忘却されているから

誰も答えない

分かっている人間は

それを「忘れた」と言う


必要の無い時間の流れ

何処から来て何処へ行くか

誰であっても

疑問に思いながら死んだ

謎は解けただろうか

煙草の煙に包まれて

線香の匂いを消した

ノーメッセージ

黒い画面に映る自分自身


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