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 何回目だったかはわからない。

 どうにかジリアンの自殺を思いとどまらせることに成功したマイケルは以前の生活に戻れたような気がした。


 平穏な生活だった。それから数か月後、ジリアンが金髪の赤ん坊を産むまでは。


 ジリアンの髪の色は赤で、マイケルの髪の色は――黒。二人の家族も皆、同じ色だ。隔世遺伝というわけでもない。

 赤ん坊の髪の色は一気に村中に知れ渡った。

 勇者とはいえ、赤ん坊の父親は余所者。村に何の貢献もしていない。

 村は貧しく、村人同士の子どもなら歓迎されるが、余所者の子どもを産んだジリアンへの風当たりはきつかった。

 マイケルは何度も冒険者として生活をする人生を送っていたので、ジリアンと赤ん坊を連れて村を出た。

 村人たちはホッとしたようだった。余所者の子どもも、それが生まれることになった自分たちの罪を思い出させる者たちもいなくなるのだから、安堵するのも道理だ。

 マイケルはジリアンと赤ん坊連れで冒険者となり、二度と故郷の村には戻らなかった。

 何十回も冒険者として過ごした人生があったマイケルは知識だけは大量に持っていた。妻子連れでも、すぐにランクを上げていき、Aランクになった。

 何年か後にはSランクになった。

 ジリアンと死に別れ、勇者の子どもが自立できるほど大人になっていた時には、魔王を倒して英雄となっていた勇者を倒しに行って返り討ちにされた。

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