表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/162

なぜやねん!

本日2話目!!たまには関西弁もどきの人が欲しい。

ツッコミ役を重点的にやってほしいのである。

ボケが多いからな…‥‥ツッコミ役で誰か適任がいないかなぁ?

 ランを従魔にしたその翌日、リューは今日、国王への話と新たな従魔の件をヴィクトリアに話すつもりであった。


 だがしかし、予想外な事が起きてしまった。



【‥‥‥あれぇぇぇぇぇぇぇっ!?】


 朝一番に、ランの驚愕したかのような声が響き渡り、夜遅くまで起きていたせいでまだ眠かったリューたちは目をこすりながらランの方を見た。


「一体どうしたんだよラン・・・・・・」

【朝一番で叫ぶならもう少し静かに叫んで‥‥‥】


 皆、そのランの姿を見た途端に言葉を失った。




・・・・・・昨晩の、ランが現れたときの姿は皆きちんと覚えてる。


 尻尾と翼に褐色の肌色と金髪の長い髪を持ち、露出の高い服を着て、一部足りなくともすらっとしたモデル体型であった彼女の姿。


 魔力供給で気絶した後に、風邪を引かないようにハクロが露出の高い服を脱がせて、きちんとしたパジャマを着せたはずである。


 というか、そんな露出の高い服で寒いこの時期は大丈夫なのかと聞きたかったが、どうやらサキュバス・フラットに限らず、サキュバス系統は実体と夢に入るための電気的な実体のない姿があるため、そんな身体だからか気温差なんかを感じるところがおかしいらしい。


 そのため、気温が低かろうとも暑かろうとも平気なのだとか。




 だがしかし、今、その姿は変わっていた。


 褐色の肌や、金色の髪などは変わってはいない。


 けど、それ以外の要素が変貌していたのである。



 きちんとパジャマを着せていたはずが、衣服が踊り子が着るような、露出は減ったかもしれないけど余計にいかがわしいようなものになっている。


 翼はさらに大きくなり、全身を包めるほどの蝙蝠のようなものに変化し、尻尾がよりシャープになって、長さも増し、そしていつの間にか頭のこめかみにはぐるりと巻かれた角が生えている。


 目の方は、昨日はよく見ていなかったが、前髪が長く伸びており片目しかわからないが紫色…‥‥いや、アメジスト色に変化していると言ったほうが良いだろう。


 そして、ワゼの素早い測定で昨夜まで胸囲がAぐらいだったのが、Cにまでなっていたことが判明したのである。‥‥‥そこはどうツッコミを入れればいいんだろうか。というか、成長早いな。


 ハクロたちには及ばないけど、なんとなくその事を世の中の悩める人たちに聞かれたら、ほぼ確実にどうやってと問い詰められるのが目に見えるなぁ。



【なんで私が作ったパジャマがそんないかがわしいものになっているんですか!?そんなもの作った覚えもありませんし、着せた覚えもありませんよ!?】

【一晩というか、寝たのは遅い時刻でもその短時間でなんでこんなに変わっているのカナ?】


 ハクロとファイが驚愕でそう叫ぶが、ワゼは何かわかったかのような顔をしており、意外なことにピポも平然としていた。



『あ~‥‥‥これはなんというか、予想外でしたが…‥‥あり得ない話ではないですし、納得できますネ』

【ピキ~ッツ、その驚く気持ちはわかるよ。でも何が起きたのかはわかったよー!】


「というと?」

『どう考えても、これはサキュバス・フラットから進化しましたネ。昨晩のご主人様の魔力供給過多が原因でしょうが‥‥』

【進化は突然起きる!気が付かない内というか、眠っているときになっているんだよー!!】


 ワゼとピポの見た目では‥‥‥どうやらランは、進化したようなのである。


 一度経験しているピポにはその感覚が分かり、ワゼの方はサキュバス・フラット関連の少ないデータの中に、辛うじてその種族などについての記録があったようだ、


――――――――

『サキュバス・ファントム』

「サキュバス・フラット」が進化した、幻の種族とも言われる幻獣種のモンスター。

夢に関してトップクラスの専門家でもあり、ありとあらゆる相手を眠らせ、その夢を自由自在に操り、それにとどまらず夢を見せながら相手を傀儡のように操ったりもすることが出来る。

また、夢に干渉して相手の心の中に秘めたる想いや野望を取り出し、読み解き、現実世界に一気に暴露させることも可能であるので、ある意味最恐だと悪しき者たちが恐れるほどである。

ついでに、進化したせいか「フラット」の特徴部位が通常種のように変化し、角から電撃を打ち出せるというおまけが付く。

――――――


・・・・・・うん、確かに最恐かも。



 人は誰しもが隠したい秘密とか、思いなどがあり、それを一気に暴露できる存在って…‥‥とんでもないものであろう。


 場合によっては、隠していた黒歴史とか、汚職の証拠などががっつり自白させることもできるので、悪だくみをするような人たちにとっては天敵とも言える存在に、ランはどうやらなっちゃったようである。


【でも何で衣服まで変化しているのだよ…‥‥】

『そのパジャマ、元々ハクロ製の糸ですから‥‥‥モンスター由来の自然素材ですので、進化の際に巻き込まれて変化したのでハ?今分析してみましたが、材質は変化していませんし、服が自動的に体に合わせたといったところでしょうかネ?』


 自動で格好を合わせてくれる衣服って、なんかファッション業界とかで重宝されそうである。


 でも、どうやらランの進化にのって巻き込まれただけのようなので、ある意味特例のようなものかもしれない。



 なんにせよ、この突然の進化には驚くばかりである。


『原因としては、おそらく昨晩の魔力供給ですが、多分きっかけに過ぎないでしょうネ。元々進化前だったのを、契約とその魔力による影響を受けて、一気に成長して成しえたのだと思われマス』


 あくまでラン本人が進化寸前であり、契約による影響と、魔力供給をきっかけに進化できたのだとワゼは説明した。



 つまり、昨晩同様ハクロたちに魔力を流しても、すぐさま進化という可能性は低いらしい。



 その言葉を聞き、ハクロたちがあからさまにがっくり来ていたのは言うまでもない。


 そんなに進化したかったのかよハクロたち…‥‥というか、進化しなくとも彼女たちの種族ってすでに十分すごいんだが。


【でも、このかっこうじゃヴィクトリアさんに説明しにくいのでは?】

「あ、そうだった!」


 ほぼ踊り子のような、透けて見える服を着た人を連れてきたら、なんか殴られる未来しか見えない。


 リューはそう思いつつ、慌ててハクロにランの新たな衣服を頼んできてもらったが…‥‥また衣服が変化し、同じようなものになった。


 脱いだら元の衣服になったので、どうやら着こなす衣服は全て同じようになる、何らかの能力があるらしい。


 まだ詳細なデータも少ないのでわからないようだが、とにもかくにもランの衣服はその踊り子のような衣服で固定されてしまったようであった。






・・・・・・その後、ヴィクトリアに事情を説明しに一緒に向かったら、案の定というか鋭いストレートがリューの腹に入り、撃沈したリューの代わりに皆が説明し、何とか納得してくれたのは言うまでもない。


進化したけど、服装固定は不便かな?

とにもかくにも、次は再び国王陛下の下へリューたちは向かう。

国家間でのもめごとになりそうであれば、そのトップに丸投げするのが一番良いでしょう。

次回に続く!!


・・・・・・この変化、作者の他の作品のある人物が聞いたら絶対に血涙流して迫ってきそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ