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自由に過ごしたい魔物使い  作者: 志位斗 茂家波
夢追い人(ドリーマー)育成学園へ入学で章
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ちょっと探索

ハプニングをそろそろ起こしたいけど、ちょっとだけ探索。

SIDEリュー


 学園の合宿という事で翌日、チームメンバーと少しだけ離れた距離で区分けして、リューたちはクラウディア森林の中を探索をしていた。


 ハクロの糸のおかげで探知がしやすく、森の中でなかなか見つからないモンスターであろうと、その意図によって探知が可能なのである。


 そして、ある反応を見つけたので少々ふざけてみることにリューたちはした。




「ある日~♪森の中~♪熊さんに~♪」


【グォォォォォォォォ!!】


「まじで出会ったぁぁぁぁぁぁあ!!」


 のんきに森の中を探索して見れば、マジで熊さんに出会ってしまった。


 意図的に会ってみたとはいえ、歌通りに出現してくれるとか空気を読んでますなこいつ。



 緑色の体毛を持ち、茶色の凶悪な爪を振り回す。


 デフォルトならば可愛らしいのだが、現実は非情で超・リアル。


【『フォレストベアー』ですね。人を襲撃して、この森では出会う確率がほとんどないそうですよ】

【倒していいいのー?】


――――――――――――――――――――――――――――

『フォレストベアー』

森や林に住む凶悪な熊のモンスター。緑色の体毛が保護色の役割を持っているようで、発見した時にはすぐ間近に迫っているという。凶悪な外見と怪力を持っているのだが、遠距離攻撃にはほぼ無力であり、魔法で一方的に討伐可能である。

なお、その毛皮は寝具に利用されたり、その肉は煮込めばうまい。

―――――――――――――――――――――――――――――――


 学園で習った知識だが、煮込みって……熊鍋とか?



「よし!!まずは動きを封じるからピポは手足へ打撲を与えて動きを弱めて、ハクロは糸でフォレストベアーの首を絞めろ!!」

【ピキッツ!!了解だよ―!!】

【結構えげつない作戦のような気もしなくはありませんけどね】


 ハクロ、そのツッコミはやめてくれ。




 世のなか弱肉強食であり、食うか食われるからの真剣勝負なのである。


 よって、慈悲はない。そもそも人を食べる肉食らしいし、従魔にしようとおも思っていないからできる事なんだけどな。




「『重力弾(グラビティパレット)』!!」



 魔法で作り出される黒い球を四つほど造り、まずはフォレストベアーの手足に重力を増して負荷をかけて動きを鈍らせる。


【グォォゥ!?】


 その重さが増した手足に驚いたのか、動きが鈍った隙に……


【ピキ―ッツ!!】


 ピポが小さな体で、跳び膝蹴りを手足の関節にお見舞いする。


 体格差があれども、スライムの体当たりを馬鹿にしてはならない。


 勢いがあり、なおかつ小さいがゆえに体の力が集中しやすくて一気にダメージを与えるのだ。


 そのうえピポはフェアリースライムで通常のスライム以上の能力を持つうえに、ついでにかけておいた魔法で重さと質量を増したので物凄い打撃となろう。



ゴキッツ!!バキッツ!!


 っと、明らかに関節からなっていはいけないような音がしてみてみれば、逆方向に見事に手足が曲がっているではないか。


 そこに、トドメとしてハクロが糸を首に巻き付けて、ココが森の中と言うのを活かして……



【それっつ!!】

【グゴッツ!?】


 木の枝にかけて、引っぱることで絞首台のようなこととなり、首つりとなる。


 自身の重さで体がしたにひきずられ、更に手足はまだまだ魔法によって重力が増されている。


 そうなれば当然……首つりとなり、一気にフォレストベアーはあの世へと旅立つのであった。


 さらば森の強敵よ、その肉はおいしく後でいただくからな。


【どこが強敵でしたかね!?】


 だからハクロ、そのツッコミはいらないってば。





 ふと思って見てみれば、他に森の中を散策している生徒は多い。


 従魔を増やそう・得ようと考える人が多いようだが、そう簡単になってくれそうなモンスターが出現しにくいようで、中々苦戦しているようだ。


 それに、このクラウディア森林は基本的に温和なモンスターが多いとはいえ、今の熊のモンスターのように襲ってくるような奴もいないわけではない。


 なので、それなりに警戒もしつつ探すのだが、その警戒心が伝わってモンスターも出にくいのであろう。



「奥の方がより出るようだけど、今回は許可が無いようだから門前払いにされるようだしなぁ」

【エルフたちの集落でしたっけ?まぁ、行く予定もないですから良いではありませんか】


 この森林の奥地にはエルフたちが住まう集落があるそうなのだが、許可を得なければ立ち入ることができないようだ。


 ちょっと見てみたいと思うけど、こういう時のテンプレって頭がものすごい硬い集団がいるような気がするし、行くのはやめておこう。



【‥‥‥ピキッツ?】


 っと、ふと肩に乗っていたピポが何かに気が付いたのかきょろきょろとあたりを見渡した。


「どうしたピポ?」

【ん~、なんかこう、同族の気配がしたような感じだよー】

「同族と言うと、スライムか?」

【それっぽいような、全く違うような……主、あっちの方からだよ】


 よくわからないようだが、その気配を察知した場所をピポが指さしたので、リューたちはその場所へと向かう。





 木々をかき分けて進むと、そこにあったのは……


「でっかいなぁ……琵琶湖かよ」


 森の中にあるという、大きな湖であった。


 精霊の伝承もあるようだけど、なんとなく神秘的な雰囲気があり、納得できる。


【あれ?気配があったと思ったけど…‥‥ピキッツ、なくなった?】


 ピポが不思議そうな顔になったが、とりあえずこの神秘的な光景が見れただけでもいいとリューは思えた。


 ただ、その気配が気にならないわけでもないが…‥‥



 ピポはフェアリースライム、つまり妖精のようなモンスター。


 そして、妖精とくればその上位にあるのはお決まりだと精霊…‥‥そして、この湖は精霊が住まうとされている伝承がある。


 もしかしたら……いや、まさかね。



 ふと思ったその考えに、リューは軽く笑いながらすぐに消したのであった。

さてと、次回いよいよ……これってネタバレになりそうなのでやめておこう。

ちなみに、ピポの姿は妖精と言う感じだけど、サイズは手のひらサイズの少女って感じかな。

なお、攻撃力はえげつない。命令がない攻撃であれば、的確に敵の弱点を狙うのである。

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