気をとりなおして
短めですが、ようやく再開です!!
「『圧倒王』…‥‥それってつまり、決闘で圧倒的に勝利を収めたからか」
「そう言う事だという話だし、事実じゃないかなと」
「皆の間ですでに噂になっているしなぁ」
「事実なのは衆知のことよ。と言うか、わかりやすく男性生徒の大半がボロボロになっていたからね」
……合宿と言うか、しょっぱなからチームメンバーでツッコミをリューは入れて、そしてその理由を問いただすと簡単な事であった。
先日の決闘が学園に広がっており、その戦い様からリューにはいろいろとあだ名がついているようであった。
「他には『威圧王』、『押しつぶし帝王』、『リア王』等…‥‥』
「最後のだけどう考ええても違うんじゃないか!?」
意味がどう考えてもしぇ何とかさんの作品ではなく、近年よく聞くような意味のように聞こえる様な……絶対転生者のようなやつがいるよな?
とにもかくにも、とりあえずそれぞれの自己紹介をチームとして行うようであった。
「僕の名前はエドゥアルド・フォン・ポニョルさ。まだ従魔がいないので、今回のこの森で得る予定さ。男爵家の次男だけど、一代限りの名誉男爵のようだからね。夢追い人となって一旗上げるつもりで、名前が言いにくいからエドと省略して欲しい」
まずは、どうやら薄い茶髪緑色の目の男子のエド。
まだ従魔が居なくて、今回で得るようだが…‥‥そううまいこと得られるかな?
「次に、オイラだね!オイラの名前はウルフリア・モンドウだ!犬の獣人で、将来的な最終目標は獣人の魔物使いであれば絶対に従魔にしてみたいランキング一位の『フェンリル』を従魔にして、村おこしの目玉になってやることだい!!」
自信満々にそう言って胸を張っていったのは、獣人のウルフリア。全身やや緑色である。
獣人(犬)が狼のようなモンスターの中でも神獣種と呼ばれる『フェンリル』を従魔に出来るのだろうか…‥‥と言うか、モフモフしていそうでめっちゃ触りたい。
ただまぁ、獣人の場合そのモフモフしている尻尾や耳は信頼している相手にしか触らせてくれないようなのでここは我慢である。
「ついでに、ここにいるのがオイラの心の友と言える従魔『ウインドウルフ』の子供『ポッチー』だ!!」
指さしたところにいたのは、今はお昼寝中なのか寝ている小さな狼のような従魔だった。
確か、ウインドウルフは風を操るモンスターだっけ?群れで行動するのが普通らしいけど、一体の、それも子供だけと言うのは珍しい……後で訳を聞いてみようかな。
「そして、この私はカタリーナ・デバーン23世!!代々魔物使いとして夢追い人になり、そして必ず何故か栄光と没落を繰り返す一族の末裔ですの!!今は没落の時期ですが、この私の代で栄光をつかんでみせましょう!!あ、従魔はこの『ウールキャット』の『モフリー4世』ですわ。」
そう高らかに宣言したのは、このチームで唯一の人間の女子カタリーナである。
金髪ドリルのようだけど、ヴィクトリアとはまた違った感じの、どこか高飛車なように思える人であった。
その方には、羊のような角ともこもこ感がありつつ、猫の形をした従魔がいた。
色は赤色で、なんか毛が燃えそうな気がするけど……大丈夫かな?
「えっと、最後に俺かな。すでに色々あだ名をつけられているようだけど、リュー・フォン・オーラです。従魔は『ホーリアラクネ』の『ハクロ』と、『フェアリースライム』の『ピポ』だ。オーラ辺境伯爵家の4男で、どうせ当主を継げないならという事で夢追い人になることを目標にしています」
【初めまして、私はこのリュー様の従魔であるハクロです。以後お見知りおきを】
【ピキ―ッツ!!ピポだよ皆よろしくー!!】
互いにあいさつをし終え、とりあえず顔合わせは済んだ後に生徒たちに号令がかけられて集合し、先生方の話の後、一旦キャンプのような形式という事で、テントを張り、そして翌日の森の散策へ備えていくのであった……
……さてと、森の散策へ移るけど、ハプニングは必要ですよね。




