表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自由に過ごしたい魔物使い  作者: 志位斗 茂家波
夢追い人(ドリーマー)育成学園へ入学で章
30/162

やり過ぎちゃった感はあるんだよな

まぁ、普通はそうなるのかな?

「‥‥‥いや本当にさ、やり過ぎたなぁと思えるんだよね」

「今さらですの?まぁ、確かにそうだとは思えますけどね」

【自覚と言うか、加減しらずでしたし】

【ピキ?主、今気が付いたの?】

「‥‥‥誰一人として否定してくれないのかよ!!」


 リューのつぶやきに答えた面子の言葉に、思わずツッコミをリューはするのであった。



 先日の決闘から早数日。


 大人数相手に大勝利をおさめ、決闘を早々挑む者はいなくなったのだが、その分近づいてくる人たちもいなくなったのである。


 原因は、圧倒的な力の差を見せつけたこと。



 屋敷等で鍛錬していて自信を持っていた貴族の子息や、魔法を扱うようになって「俺万能じゃねぇ?」みたいなは天狗鼻になっていたような人たちも、その自信や誇り、プライドなどと言うべきものをすべてバッキバキにリューは粉砕したのである。


‥‥‥一応ハクロたちも一緒の決闘だったのだが、彼女のたちが手を下す前にリューだけで片付いてしまったので特に恐れられるようなことはなかった。


 


「しかしこうなると、授業とかの模擬戦の相手がいないからなぁ…‥‥」

「わたくしが相手をしていますわよ?」

「いや体術とかならいいんだけど、魔法関係で」



 一応、魔物使いとは言え魔法も扱えるためその関係の授業も俺はとっていた。


 しかしながら、先日の決闘で大勢を潰せるような魔法を扱い、とんでもないようなものであったから誰もが実験だげふんげふん、対戦相手になってくれなくなったのだ。


 火の魔法や水の魔法など適正や属性がはっきりしている者たちは、互いに魔法をぶつけ合ってありして鍛錬できるのだが、俺の場合は『力』属性とか言うあいまいなモノであり、異質なので相手になろうとする人があまりいなかったのだ。


 決闘後はより顕著になって、まったく相手が居なくなった…‥‥ハクロたちが相手をしてくれるようになったけどさ、屋敷にいたときとあまり変わらないんだよな。



「同じ相手をずっとしているとさ、どしてもマンネリ化と言うか、慣れが出てきちゃって今一つ鍛錬になりにくいんだよね」

「なるほど‥‥‥難しい問題ですわね」


 つぶやくと、ヴィクトリアはわかってくれるかのようにうんうんと頷いてくれた。


「あ、でしたらいい方法がありますわ!」


 と、何かを思いついてくれたようだ。










 数日後、俺達はヴィクトリアと共に郊外近くの森の中にいた。


 今日は休日であり、学校はお休み。


 本来であれば休みだから寮でのんびり過ごす予定だったけど‥‥‥まぁ、大体ヴィクトリアの行動的にわかっている事とすれば。



「野生のモンスター討伐か」

「そうですわ。夢追い人(ドリーマー)が普通何かしらの依頼で受けて行うものであり、まだ学生であるわたくしたちはできませんけど、それでもこの周辺には普段から人の出入りがある分手入れもされていて、スライムやゴブリン程度の弱いやつしかいないのですわね。そのため、簡単な狩場としてたまに授業でも行われるそうです」


 彼女の提案は、野生の、しかも学生でも狩ることができるような相手との戦闘である。


 一応ハクロたちがいるので、そんじょそこいらのモンスター程度なら問題はないのだが、油断は禁物。


 こうやって初心に帰って‥‥‥俺たちの場合は戦闘をここで経験することによって身を引き締めるそうだ。


 


 相手がいくら弱い者ばかりでも、集団となれば危険性が増す。

 

 ‥‥‥と言うか、一国の王女と森の中一緒でいいのだろうか。明らかにやばい人たちが狙いそうな気もするし、警戒をするに越したことはないだろうな。


「ハクロ、念のために周辺に糸を張っておいてくれ」

【そういうかと思いまして、もうすでに仕掛けていますよ。モンスター相手だろうと、傍観をするような馬鹿だろうとすぐにわかりますし、安全性はできるだけ確保できています!】


 ぐっと指を立てるハクロ。


 普段はのんびり気ままで、話していて楽しいのだが、やるときはきちんとやってくれるのである。


 どこか抜けているところがあるとはいえ、一応今のところこのメンバーの中で一番強いからなぁ‥‥‥。



「ま、それじゃぁ適当に狩りでもしますかね。ハクロ、何か良さそうな奴らが近くにいないか?」

【そうですね、2時の方向にゴブリン5体ほどの群れがあります。まずは準備運動という事でここからどうでしょうか?】

「よし、それじゃそこに行こうか。ヴィクトリアも一緒にやるよね?」

「当り前ですわ!わたくしもきちんと鍛錬するのですもの!」


 そう言うわけで、狩りがこの瞬間始まったのであった‥‥‥



 なお、安全のために学園に一応連絡はしています。ヴィクトリアは第2王女だし、何かあった時にすぐに知らせることができるようにしておかないとね。

‥‥‥まだ出番ないけど、近隣に住まうモンスターたち全滅の恐れあり。

一応、油断の無いように徹底的にやるのだが、今後の事も考えてある程度やったら期間を置くのである。

しかしハクロの糸って使い道が豊富で、結構便利なんだよね。

というわけで、次回に続く!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ