現状把握って大事だよね
本日3話目!!ちょっと設定についての話を混ぜています!!
‥‥‥前世の記憶を思い出してから数日後、今の状況を俺は整理することにした。
今はとりあえず、俺に与えられた部屋にて、父の書斎にあった本をいくつか持ちだして確認中である。
まずは家族関係である。
辺境の伯爵家の当主であり、俺の今世の父であるディビット・フォン・オーラ。燃え盛るような赤い髪と青い瞳を持ち、熱血漢あふれる暑苦しいけど優しい父である。後、意外なことに脳筋過ぎずきちんと辺境伯として教養もあるそうだ。
もともとは騎士として名をはせていたところで、母のところに婿入りして、今はこうして辺境の伯爵家の当主へ収まったのだとか。これぞ逆玉の輿ってやつなのかな?
入り婿であり、一応当主の相続権は俺たち兄弟にあって、父の親族にはないらしいが、まぁそんなのお構いなしの迷惑な親戚がいたそうで、害になる前に人知れず消されたらしい。
‥‥‥うん、どうやってとかは聞かないでおこうか。
母は元々このオーラ辺境伯爵家の当主権を持っていて、父に譲り渡したミストラル・フォン・オーラ。
美しい金色に近い黄色の長髪で、見た目も4児も生んだとは思えない程スタイルの良い自慢の美しき母である。マザコンジャナイヨ?
なんでも、ある時舞踏会で疲れて休んでいたところを、どこかの子爵家の子息が絡んできて困ってきたところ、その時会場の護衛をしていて、さっそうと表れて助けてくれた父に一目惚れして結婚を申し込んだそうである。
なお、その子息は後になってまだ当主でなく一介の騎士であった父に対して、何かしらの嫌がらせを企んだそうだが、色々と不慮の事故が起きてお亡くなりになられたそうな。
母が裏でこそこそしていたそうだが‥‥‥これも聞かないでおくか。うん、貴族家って何かしらの策略や暗躍がなされているから深く考えないほうが幸せであろう。
で、あとはドスパラ・フォン・オーラで9歳、エレクト・フォン・オーラで8歳、コングマン・フォン・オーラで7歳、の3人の兄たちと、そして今年の春に5歳になった俺、リュー・フォン・オーラでオーラ辺境伯爵家の一家勢揃いである。
兄たちの紹介が手抜き?気にすんな‥‥‥って、誰に向かって語っているのだろうか俺は。
というか、兄たちは1歳違いずつなのに、俺だけちょっと離れ気味なんだよなぁ。
とにもかくにも、このオーラ辺境伯爵家はザウター王国とベクター帝国の間に挟まれた形にあるオーラ地方と言うところを領地にしている貴族家であり、一応うちはザウター王国に使えている立場なのだとか。
‥‥‥万が一帝国と戦争があったら、いの一番にここが襲われるだろうけど、辺境伯と言うのは国防の要であり、その戦力も相当なモノらしい。
聞いたところによると、皆になにかしらの武術や魔法をたしなみ、そこそこ鍛えているようだ。
ん?ここで気になる言葉が。
‥‥‥そう、「魔法」という存在がこの世界にあるのだ!!
ファンタジーや異世界物でおなじみのあの「魔法」があるなんてすばらしい!!
ただまぁ、魔法に関しては才能と適正と言うのがあるらしい。
まず、使える魔法の適正とか言われているものだが、これはどうやらその人の目の色と髪の色で決まってしまうそうだ。
赤色なら火、青色なら水、黄色なら電気が扱えると言った具合である。
だからこの世界の人ってどこかカラフルなんだよな‥‥‥しかも遺伝とかに関係なく、本当に個人によって違うのだとか。
不義の子とかもわかりにくそうだけど、そこはまぁ見破る専門家がいるそうなので大丈夫らしいけどね。
やっぱりそんな専門家も登場するのか。
髪の色、目の色でそれぞれで決まるのだが、例えば髪の色が赤色、目の色が青色なら火と水の両方が使えるそうだ。
となれば、兄たちのような両眼両髪とも同じ色の人はどうなるかって?その場合は、その魔法の属性特化という事になって、普通よりも強い威力の魔法が扱えるそうだ。
要はバランスか属性重視か‥‥‥オッドアイなら3属性使えることになるらしいけどね。
ついでに言うなれば、髪の色や目の色を変えてごまかすという事が出来そうなものだが、そこは使う魔法で簡単にばれてしまうから意味がないそうである。
‥‥‥で、俺がどの色の髪や目の色をしているのかについては鏡で確認したけどなぁ。
黒目黒髪の日本人風味で、自分で言うのもなんだけどちょっと顔が整っているぐらいである。
黒色‥‥‥闇の魔法とか思っていたけどこれがどうも違うらしい。
どんな色が混ざろうとも黒色は黒色‥‥‥混ざる事のない色であり、異質なのだとか。
使用可能な属性も現状では不明。何が使えるのかはっきりするには、10歳から通える学校で行われる検査にてしっかりと調べられてわかるらしい。
あ、属性が判明したとしても、魔法が使える使えないかは才能次第だからね?
適正があるというのが髪色や瞳で判断できるだけであって、魔法の使用可能の有無についてはその検査次第。
‥‥‥魔法が扱えたらいいけど、一体何の属性を持つのだろうか俺は?魔法に関しての呪文的なものも、まだよく知らないしね。
検査前に覚醒とかして魔法が使える例もあるようだけど、そうなるのはほぼ稀な確率だしな。
まぁ、そんなことはおいておいて、次は地理的確認だ。
今いる国はザウター王国で、王政の国。
他国の事は良いとして、まずはこの国を知らないと。
国王はどうやらよく城から抜け出している人のようで、水〇黄門や〇れん坊将軍のような感じで国内の悪事を暴き、ぶった切るので人気があるらしい。
ただし、この国のトップが前線に出過ぎるので宰相や大臣等の頭はピンチにさらされているそうな。
‥‥‥俺って4男だから当主を継ぐことはなく、何かに就くんだろうけど、城仕えは勘弁したいな。
内政普通、ちょっと貴族腐敗はあるが、いたって普通のなんとも言えない微妙さがあるようだ。
いや、国王を考えると普通とは言えないのかもしれないが。と言うか腐敗って大丈夫か‥‥‥大丈夫じゃないな。
そして、この世界にいる種族には人間が多く、次にドワーフにエルフに獣人の4種族が主な感じらしい。
あとは少数民族でアマゾネスや小人なんかもいるそうな。そこらへんはまぁ気にしなくてもいいかな。
そして、見てみればわかるけど地球の動植物と一部違うものの、ほとんど名前も見た目も変わらないものが多い様だ。
似たような場所で似たような生活をしている生物同士の間で見られるという収斂進化ってやつかね?ま、前世の世界ではないし、そこは異世界の御都合主義的な事でってことで納得しようか。
‥‥‥他の可能性としては、俺のように転生者がいて、過去に名付けていたという事が考えられるけどな。
オセロに将棋、トランプにコマ、けん玉‥‥‥娯楽製品が多いし、そこはナイスだ。
できれば食の方にも手を伸ばしてほしかったけど、残念ながらなぜかタコ焼きや寿司以外では見つからなかった。
材料を見つけたら俺も何か料理やってみようかな。一応そこの知識もあるんだぞ。
そんでもって、あと気になるのはモンスターとか言う存在。
剣と魔法がある世界には欠かせない存在でもあり、ややこしいともいえよう。
地方によってはモンスターと言わずに魔物やら妖怪、化け物なんて言い方がある。
人を襲撃するオークやゴブリンと言った定番の奴らがいればスキュラの薬売りやミノタウロスの牧場手助けと言った人の生活の手助けをしてくれるような奴らもいるそうだ。
‥‥‥この世界のミノタウロスって肉食じゃなくて草食らしい。ちょっと何かが間違っているような。
なお、人に近い姿を持つ者もいるが、特徴としては体内に魔石と呼ばれる石が有ることでモンスターと定義されるらしい。魔道具とか呼ばれるものの材料になるらしいし、様々な原動力にも利用されるのだとか。
万能電池と言う考え方で良いのかな?
まぁ、そんなモンスターを「従魔」と言う存在にして扱える職業があるらしく、こちらも才能次第だとか。
うーん、出来ればそういう才能があればいいんだけどなぁ。そして得られるとしたらもふもふなのが欲しいな。ただ詳しいことは学校行ってからじゃないとわからないらしいし、さっさと行きたい。
前世がのんびりできなくて親の言いなりのようなところがあったし、今世ではのんびりと、適度に冒険や休息を取りたいな。
うん、自由に生きることを今後の目標にするか!!
もう少し詳しい話はまた今度まとめます。