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自由に過ごしたい魔物使い  作者: 志位斗 茂家波
終わりが見えてくるで章
157/162

成長具合

ちょっと時間が経過しまして‥‥

SIDEリュー


‥‥子供たちが生まれてから3年が経過した。


 ファイの方で孵化した卵は2つあったのだが、片方は足が黄色、もう片方は足が緑色のスキュラであった。


 通常はただのタコ足か、もしくはイカの足らしいのだが、どうもファイの子供たちは両方とも通常種としてではなく、亜種として生まれてきてしまったようである。


 名前は黄色の子が「ティレ」、緑は「リーン」にした。どちらも生まれたときは小さな赤ちゃんスキュラだったのに、3年経てばファイに似た姿にまで成長した。


 成長早いなぁ・・・・モンスターって確かに人間とは違うけど、もう少し幼い期間が欲しかった。


 とはいえ、中身はやはり3歳児相応のようなので、単に体が大きいだけの子供である。



 一方で、ルーンの方が大変であった。


 何しろエルフ、大蛇、ラミアと変貌を遂げていた彼女であり、生まれていた子がどの様なものになるのか皆目も検討が付かない。


 その為、出産を迎えるまでは謎だったのだが‥‥‥‥この出産がかなりの難産で、帝王切開になった。




 そして取り出された子共なのだが‥‥‥驚くべきことに3つ子であった。


 しかも、見事に種族が人間、ハーフエルフ、ラミアと別れていたのだから驚きである。


 ルーンいわく「人生で一番大変な時であった」と述べていたが、そりゃこんな子供たちがいたらかなり大変であろう。


 なお、お腹の中にどうやって収まっていたのかというと、綺麗にそろっていたのだとか。


 ちなみに、先ほどの順番で言えば男の子、男の子、女の子という2男1女である。


 名前はそれぞれ「ルエラ」、「ハル」、「アルア」にしたのだが、成長過程が3年経てばかなり異なるのが目にとって分かった。


 ルエラはきちんと平均的な人間の3歳児並の成長であったが、ハルはエルフの血のせいかまだ1歳児ほどの見た目であり、アルアは一番末の妹になるはずなのに、五歳時ぐらいまでの容姿に成長したのである。


 そこはファイの子供のティレやリーンに比べて遅い様だが・・・・・・モンスターの成長スピードはよくわからん。



 そして、最初の方に誕生したハクロの子供、アルケニーの「シロン」と、ヴィクトリアの子供である人間の男の子の「クラウン」は、この中でそれぞれ長女長男なのだが・・・・・



「どう見たって、シロンが一番の姉のはずなのに、見た目からしてティレたちが姉のように見えるのはどうなのだろうか・・・・・」

「というか、クラウンがルエラにお兄ちゃんのように接しているけど、どちらも同じぐらいだから分かりにくいですわね」

【まぁまぁ、良いじゃないですかみんな元気で】


 今日は天空城から少々降りて、ちょっと家族全員で夢追い人(ドリーマー)として依頼を受注するついでとして、ある川のほとりでピクニックしに来たのだが、ワイワイと遊んでいる子どもたちを見て、リューはそうつぶやいた。


 その言葉にヴィクトリアたちは苦笑しつつも、母として周囲の警戒を怠っていない。



【おーい、でっかいキングベアーを狩ってきたでありますー】

【ピキ―ッツ!強かったよー!!】


 と、そこへ先ほど依頼で狩る予定だったモンスターを持って、ルピナスとピポが戻って来た。


「うわー、ルピナスおばしゃんとピポおばしゃんたちすごーい!!」


 クラウンが目をキラキラさせてそう言ったら、二人ともガクッとこけた。


‥‥‥いやまぁ、まだ若いのにおばちゃん呼ばわりはキッツいだろうな。あ、でもルピナスの場合どうなんだろうか・・・・アンデッドだし、死んでいる期間を考えれば相当な気がする。



【おかーしゃまー!!こっちで大きな魚さんをつきゃまえたよー!!】


 と、ふと気が付けばシロンがいつの間にか、自分の糸で釣り竿を作って何かを釣ったようである。


【ん?何を釣り上げ‥‥って、でかぁぁあ!?】


 ハクロが思わずそう叫ぶのも無理はない。


 シロンが釣り上げたのは、この川の主と言っても過言ではないほどの巨大サイズのマグロのような魚である。いや、モンスターか。



『あれ?珍しいものが釣れましたネ。「ウルトラフ一シャァァ」と呼ばれる巨大魚のモンスターじゃないですカ。レアさで言えば、かなりのものデス』

【本当!?やったぁぁぁぁあ!!】


 ワゼに釣り上げた獲物の珍しさを教えられ、小躍りするシロン。


‥‥‥我が子ながら、何とんでもないものを釣っているんだろうか。将来が楽しみだけど、怖い気持ちもあるなぁ。


 ちなみに、マグロのような見た目なのは単に体を大きく見せて威嚇し、悠々自適に生活するためであり、決して泳ぎ続けなければいけないようなものではないらしい。


 その魚は今晩の美味しい刺身になりました。いや本当にとろけるというか、これすっごい旨い。


ルピナスとワゼは無理だけど、ピポは一応子どもを産める。

でも、彼女は今まで一番小さな立場だったから、今の子供たちが多くいる時期はお姉さん気分でいたいために、出産しないのだとか。

【でも、お姉ちゃんと誰も言ってくれないピキッツ‥‥‥】

「哀愁漂わせているけど、言ってくれることがなさそうなんだよなぁ‥‥」

次回に続く!!


‥‥ちょっと閑話風味かな。ちまちまと時間を進めつつ、成長過程を描き、そのうちいつの間にか終わっている感じになるかもね。

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