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自由に過ごしたい魔物使い  作者: 志位斗 茂家波
卒業へ向けてで章
122/162

思いがけない効果

くしゃみをしたら、ついうっかり手を滑らせて、手に持っていたものが落ちて足の小指に‥‥‥

漫画みたいなことって、本当にあるんだなぁとその刹那に思ったのである。

間違って投稿していたのを、きちんと本編の奴に変えました。

どうもすいません。

…‥‥真夜中、ふと寝ていたリューは目を覚ました。


 何かこう、胸騒ぎというか、いやな予感というべき‥‥‥いや、何かとはいいがたいような妙な感覚を感じたからである。



 暗い室内を見渡してみれば何もない。



 いや、何もいない(・・・)のだ。


「‥‥‥あれ?ハクロ?ラン?」


 同室にいたはずのハクロやランの姿がなく、もぬけの殻になっていたのだ。


 ハクロが寝るために吊るしていたハンモックや、ランが寝るために敷いていた布団の中身はなく、彼女達は何処かへ行っていた。



(‥‥‥?)


 その急な失踪に、リューは疑問を覚える。


 彼女達はリューの従魔であり、勝手にいなくなるようなことはないはずである。


 ワゼは…‥あれは特例だとして、その他の皆が勝手に抜け出すようなことはないはずなのだ。




 不審に思い、リューは寝巻から普段着に着替え、何時でも魔法を放てるように身構えながら、部屋から出た。



 念のために、隣室の方で寝ているはずのファイやピポワゼの方を確かめたかったのだが‥‥‥



コンコン コンコン



「‥‥‥いないのかな?」


 ノックをしてみたが、返答無し。


 寝ているのであれば良いのだが、耳を澄ませてみても寝息が聞こえない。


 というかそもそも、その部屋の中にはワゼがいて、あの超人メイドゴーレムならすぐさま対応してきそうなものなのだが、出てこないという事は彼女もいない可能性がある。




 不安に思い、リューは宿を出て夜の辺境都市内を探し回ってみることにした。






 


「ハクロ―、ピポ―、ファイー。ワゼ―、ランー、どこだー」


 流石に深夜の時間帯、人通りが多かった辺境都市でももはや寝ている人は寝ているのか、ほとんど人通りがない。


 あるとすれば、今日は綺麗な満月な様で月明りがいつも以上にはっきりとしているぐらいであろう。



 何処へ彼女たちは言ったのかが不安になり、徐々にリューは心細くなってくる。



「…‥‥皆一体どこへ?」


 考えていても、その答えは出てこない。


 ただ、こうやって姿を見せないからにはなにかしらの理由があり、自ら姿を隠しているか、それとも誰かに連れ去られたか…‥‥


 おそらく前者の方であろう。


 寝ている時を襲われても、彼女達ならすぐさま対応できそうだしね。



『ご主人様、皆さまをお探しですカ?』

「うわっつ!?」


 悩んでいると,背後からいきなり声をかけられてリューはビビった。


 よく見れば‥‥‥



「ワゼ、お前か!」



 姿を消していたワゼが、いつの間にか背後に忍び寄っていたことにドキドキしつつ、まずは一人を見つけたことに、リューは安堵感を覚えた。


「って、さっきの言葉からして、他の皆の居場所が分かるのか?」


 ワゼの言葉からして、おそらく彼女は全員がどこにいるのかを把握しているのだろう、


 そう思い、リューはワゼに問いかけた。



『ええ、ですが少々厄介な事というか、皆さまの本能的なまずさもありまして…‥現在、自主的にご主事様の前から皆姿を隠しているのデス』



 どこか言いよどむようなワゼの言い方に、リューはひっかりを覚える。


「本能的って‥‥‥なにかあるのか?」

『正確に言えば、本来は抑えられている部分なのですが、どうも風呂場でファイお手製ボディソープに含まれていた香料の原材料が誘発させたようで、そのせいで少々前に出られないことになっているのデス』


‥‥‥どうやら、ファイの作ったものが原因らしい。


「ボディソープでという事は、まさかかぶれたり、爛れたりするようなやばいことになったのか!?」

『いえ、人体というかモンスターに害はありまセン。害はなかったのですが‥‥‥』


 なんというか、普段の彼女らしくない言いよどみ方に疑問を浮かべるリュー。


「とにもかくにも、全員いるならそこに案内してくれ。一体何があったのか、知りたいんだ」



 ハクロたちの主であり、魔物使いだからこそ従魔のことを心配するリュー。


 その言葉に、ワゼは少々考え、真剣な表情になった。


『…‥わかりましタ。ですが、ご主人様にはあらかじめ言っておきマス』

「なにをだ?」

『今、ご主人様には婚約者のヴィクトリア様がいますよネ。その方と婚姻するまでは、清い交際を続けることを思っていますヨネ?』

「ああ、出来ちゃった婚とか無いように、きちんと互に清くやっているが?」


 それに、ヴィクトリアは第2王女であり、王族でもある。


 相手がそれだけの地位にいるのであれば、その時までこちらもふさわしくしていくのが良いとリューは思っているのだ。


『‥‥‥では、その確認をしたところで皆さまの下に案内しましょウ。ですが、その事をきちんと念頭に置いたうえで、心して起きてくだサイ』


 なにやら意味深そうなことを言いつつ、ワゼが案内を始める。


 その後につき、リューは妙な胸騒ぎを覚えつつ、姿を消したハクロたちの下へと向かうのであった‥‥‥

少々早いが、ハロウィンネタを入れてみたい。

トリックオアトリートとは異なる物になるかもしれないけど‥‥‥

‥‥‥というか、モンスターがいる世界でハロウィンはおかしいかな?

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