表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/162

戦の足音

準備期間とでもいうべきか、少しだけ年月が経過しました。

…‥‥それから2年が経過し、リューは15歳となっていた。


 王城での報告から2年も経過し、まだ何も起きていないのかと言われるとそうではない。



「おい聞いたか、そろそろこの国とあの屑国の戦争が始まりそうだとよ」

「あんな国に戦を仕掛けて意味があるのか?得たとしても腐っていそうなんだよなぁ‥‥‥」

「それは同意するな。なんでも最近、またどこかの国と衝突してだな‥‥‥」




「‥‥‥最近、このザウター王国が戦争を仕掛けようとしている噂が流れてきたな」

「神聖国エルモディアに対しての戦準備をしているとか言いますけど、ほぼ真実と言ってもいいそうですわ」

『軍の再整備、および他国とのやり取り、武器や回復薬の補充など、目立っていますからネ』


 学園生活も、もうそろそろ卒業まで近くなってきたところでの、この物騒な噂話にリューたちは眉をひそめた。


『他国の方でも、そろそろ神聖国の横暴さが嫌になってきたようで、同盟破棄に貿易凍結など、様々な事があるようデス。いよいよかの国には大きなツケが回って来たのでしょうカ』



 ワゼの調査によると、この2年の間に神聖国エルモディアはものすごい弱体化をしたらしい。


 経済的に損失が大きくなり、人口は減少し、税収激減。


 腐敗が目立つようになり、各地では増税されて不満爆発寸前、内乱手前まで、酷い状態になっているのだとか。


『放っておくだけでも崩壊しそうなものですが、完全なとどめを刺すために、諸国が一団となって攻める計画があるようデス。その準備のために、この王国も動いているようで、城内では宰相カクスケの後任者であるマルノスケさんが、国王が意気揚々と前線に出ないように頑張って引き留めているようですネ』


‥‥‥その情報はどうなのだろうか。


 ちなみに、宰相カクスケの後任者が決まって働いているそうだが、その前任者であったカクスケは1年前についにぶっ倒れて退任し、今の後任者の補佐をやっているそうだ。


 その顔は、まるで地獄から解放されたかのように、物凄い笑みだという。



「神聖国とねぇ‥‥‥まぁ。遅かれ早かれこうなりそうだったかな」



 なんとなく、2年前に国王に報告した後からリューはこの未来が読めていたような気がしていた。


 元から周辺諸国からも評判がよくなく、隷属の首輪などの国家間レベルでの禁止品を扱っている可能性や、そもそもこの国に大学園祭の時に襲撃をかけようとしたりなど、色々あの国はやらかしていたからである。


 疑いがかかるたびに神聖国エルモディアは、でまかせ、噓八百、その場しのぎなど繰り返して何とか逃げようとしていたようだが、当然そんなことは長続きできない。


 ごまかしがきかなくなり、腐敗も止まらず、信用を見る見ると失った結果が、今の戦争話である。



「戦争って言うけど、結果としてはどうなると思う?」

【ほぼこの王国側の圧勝ですね。信頼もない国が、戦力を集められますでしょうか?】


 ハクロのその言い分ももっともである。



…‥‥ちなみに、こういう戦争時には夢追い人(ドリーマー)に参戦するような依頼が着たりもする。


 募集形式で、参戦して功績を立てれば追加報酬やうまいこと行けば一代限りの男爵位などをもらえたりするので、人気はあるそうだ。


 ただし、その分危険性も高いので、ハイリスクハイリターンな依頼として、よく考えるそうだ。


 これは各国どこでもやることのようだが…‥‥


「誰も寄り付きそうにないですよね」

【どう考えても約束を違えるようなところや、信頼性0、腐ったところに誰が好き好んでいくのでしょうかね?】

【それを考え、向かう事もなく、さらに人が少なくなって‥‥‥の繰り返しでほとんど兵力はないカナ】

【自殺志願者ならむかうかもピキッツ】

『日頃の行いというのはこういうところにでるのデス』

【なんかもう、圧倒的な戦力差になる未来しか見えないのだよ】


 すでに、この時点で勝敗が見えているようなものであった。



「ま、こういうやつに限って案外しつこかったりするから、決定的なトドメとか刺さないといけ無さそうだよな」


 窮鼠猫を嚙むとも言うし、どんだけ有利な状態になっても油断は禁物であろう。


 神聖国には、たまに出土する凶悪なモンスターが封印された魔封印石がいくつもあると言う話だし、最終的に敵も味方も関係ない無差別攻撃の手段として出してくる可能性もある。


 どうにかして、そんな物騒なものを没収できればいいが…‥‥



「と、そういえば忘れていましたわね。お父様からリュー宛に手紙ですわ」


 ここでふと、ヴィクトリアが懐から何やら厳重に風をした手紙を取り出してきた。



‥‥‥なんだろう、ものすごい開けたくないほど面倒ごとの用件しか書かれていないような気がする。


 このタイミングで出してきたってことは、明らかにその面倒ごとの内容がなぁ…‥‥


‥‥‥ついに宰相カクスケが引退した話はまた後日。

今は、国王からの手紙を読むのだが、どう考えても面倒事しかないであろう。

あの神聖国を徹底的に叩き潰すための策略とかありそうだが…‥‥

次回に続く!!


‥‥‥モフモフが欲しい。戦争的なシリアスの内容になりそうなのに、思いっきりふざけた物を書きたい。

いっその事、次回そうしてみようかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ