私情
*イヌ*
わんわん
なぜキミは僕の傍にいてくれるの?
その大きな瞳で何が見えているの?
わんわん
なぜキミは僕の事を信用するの?
その大きな耳で何を聞いているの?
わんわん
キミは疑う事を知らないのかい?
その大きな鼻で何を感じているの?
わんわん
僕はキミの様な純粋な心が欲しい
穢れ無き真直で人を信じれる心を
わんわん
キミは僕の大切な家族だ
*祈り*
キミは祈っている
一体だれに祈っているの?
神様? ご先祖様? それとも天に?
そんなモノはこの世界にはいないんだよ
そんなモノにすがっても何も起きないよ
キミの声にならない祈りならば
キミ自身に祈らないとね
キミの祈りが声になるのならば
キミの周りの大切な人に届けよう
そんなモノに祈るよりはずっとマシだから
*吸殻*
灰皿にあるタバコの吸殻
フィルターは少し汚れている
この吸殻を何日間見てきたのだろう
でも まだ捨てきれずにいる
こんな物は「もう捨ててしまえ」
何て事は何度も思っているのに
この吸殻は「私の唯一の貴方の思い出」
何て勝手に拒んでしまう
こんな私も吸殻と同じなのかな




