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また会える日  作者: いぬ
1/3

[それぞれ]

秋という季節、悲しみの季節

俺は秋が好きだ

でも、この季節になると思い出すことがある...

彼女があの時に残していった言葉は何なのだろう

しかし彼女の言葉に、俺は答えた

それが嘘にならないように、彼女を裏切らないために

その言葉だけを信じて

そして、もう一度のために



秋という季節、どこか寂しな季節

私は秋が好きだ

でも、この季節になると、毎日同じ夢を見て泣く

その夢は、どこか懐かしく...どこか切ない...

まるで誰かの記憶のような夢

あの人は誰なのだろうか

楽しげに私の横で笑う彼は、いったい誰なのだろうか

彼が実在する人ならば

彼に会って話してみたい




{彼女に出会う矛盾}

秋が来た


「俺が好きな季節だ。。。」

少しキザな俺の親友、平泉遼ひらいずみりょうが言った。


俺も嫌いな季節じゃない。

秋の匂い、道路脇に落ちている枯れ葉、風に流され葉が舞う

葉が風に乗り行進する、俺たちが歩く道を、音を立てながら楽し気に...

秋が終わるにつれて、冬の気配が顔を出し、秋が終わると悲しみ始める。

少し寂しくて、どこかせつない季節。


少し間が開いて、遼が言う「山に映る雲の影を見てると、俺生きてるな~って感じるよ」

そんな臭いセリフを言って、ノートに目を移す。


俺は少し笑って、窓の外に目をやった...

(確かに共感できるかも...)そんなことを思いながら、俺もノートに目を移した。



授業が始まる本鈴のチャイムがなる、みんな席に着き号令をかける。

退屈な授業、みんな気だるそうに、黒板に書かれたことをノートに写している。

俺も少しだらけた後、写し始める。。


寮「もうすっかり秋だな、肌寒い...」


遼は授業中に、授業のことを気にもせずに話しかけてきた。


海「そうだな」


俺は軽く返事をして、ノートを書き始める。


寮「なんだよ、冷たいなぁ...」


少し拗ねながら、遼は言った。


俺は立花海たちばなかい、17歳、好きな季節は秋、趣味は音楽鑑賞と読書、今ハマってるのは...特にないかな。。

俺は恋をするのが怖い、というか、人を好きになるのが怖い。

なぜか?簡単に裏切られて、嫌われ、捨てられる。

最後まで愛しても、届かない。

ずっと一緒なんて、届かぬ願いなのだから。。。

そう思ってしまう。


授業が終わる。

みんなが気だるそうに授業を受けていたのは、それが終われば放下になるからだ。

帰りのショートホームルームが始まり、みんなの早く帰らせろという声が、今にも聞こえてきそうなくらいイライラしている。

それに気がつかない先生は、淡々とショートホームルームを続け、終わらせる。


みんなが帰り始めたころに、クラスメイトの西川龍人にしかわりゅうとに呼ばれる。

(嫌な予感だ)

俺の予想は当たっていた。


龍人「図書室に仕事を手伝いに来て!」


と、龍人は言った。

(ほら、当たった)


海「なんで!?」

俺は声を荒げて言った。


龍人「人が足りないんだよ~」


と、持ち前のアホ面で。

呆れながら


海「なんで俺なんだ、他当たればいいだろ!?」と、言った。


龍人「お前暇そうだし、昔からの付き合いだろ!」

(こいつは俺をなんだと思ってるんだ)


昔といっても、龍人との出会いは中学の頃だ、それほど昔でもないし

過去のことを、昔といえるほど生きてない


海「あぁ...分かったよ!やれば良いんだろやれば!!」


こうして渋々図書室に行くことになってしまった。


龍人とだべりながら、図書室に向かった

俺は本が好きなので図書室は意外と好きだ、それだけの理由だけではないが、

図書室の独特な雰囲気、本の匂い、静かな空間...。

図書室の扉を開ける

「こんにちは~」と、龍人は挨拶をしながら入っていっていった

俺も挨拶をして図書室に入った

図書室にいた先生が

「こんにちは」と、短く返す

次に、本の貸し出し机のほうから声がした

知らない声だった


「龍人先輩仕事しに来たんですか?珍しいですね...」


龍人「おう、にしても夏木なつきがいるなんて珍しいな~」

体をすり抜けていくかのような、透き通った声だった...

カウンターを覗いてみると、そこには一人の女の子が座っていた。

綺麗な髪の毛、吸い込まれてしまいそうな瞳

座っていてもわかる小柄な体格。。。


桜夏木さくらなつきというらしい

彼女を見た瞬間、自分の世界が一瞬にして変わった

秋という季節から、春という季節に...

部屋は桜色に変わった。

春の優しく暖かい空気に包まれ、体がまるで宙に浮くように

その気持ちはどこまでも果てしなく続くような...

そんな気持ちになった。


でも、人を好きになることが怖い、彼女に近づくことはいいことなのだろうか?

結果は見えているし、どうせ彼女も俺を好きにならないだろう...

俺は彼女をスルーした

すると彼女は


夏木「そちらの先輩は...龍人先輩のお友達ですか?」


と、彼女は俺の気持ちなど全く知らない口調で言う

まぁ、そりゃそうか。。。


海「あぁ、そうだよ」


俺は少し彼女を遠ざけるかのようにそっけなく返す


龍人「こいつは、海っていうんだ!立花海!お前そんなそっけないと嫌われるぞ!!」


またアホ面で言われた...

夏木は少し笑って、すぐに真面目な顔に変わった...

まるで何かを見透かしたかのように質問してきた


夏木「こんな私に言われるのは嫌かもしれませんが、なにかお辛いことでもあったんですか?」


息が詰まった。。。

少し間をあけて俺は言った


海「別に何もないけど...気を使わせて悪い」


夏木「そうですか、ならいいんです」


夏木はそういったが納得していないようだった。

龍人が割って入ってきた


龍人「さぁさぁ、お喋りもいいですけど!仕事しますかぁ~」


海「あぁ...」

と、俺は短く返した。


夏木も手が空いているということで、彼女も仕事を手伝うことになった。

3人での作業は早かった、俺は作業中に夏木にかかわらないようにした。

俺の気持ちは矛盾していた、人を好きになるのが怖いと言ったのに一目惚れしてしまっている...

(何をやってるんだ俺は)

心の中でそう思いながら、彼女を避けつつ作業をしていた

途中で彼女が話をかけてこようとしても、すぐに別の場所に移動したり、

彼女に話しかけるすきを与えないように、図書室の先生と本の話をしたり...

そんなことをしながら何とか作業を終えた。

図書室の先生が

「お疲れ様~」と、言い

お疲れ様ですと3人でいい図書室を後にした。。。


俺はすぐさま早歩きでそそくさと下駄箱に向かった。

しかし、彼女に呼び止められた


夏木「先輩、どうして避けるんですか?なにか癇に障ること言いましたかね...」


海「いや、なにも言ってないよ。頼むからほっといてくれ。」


言ってしまった...


確実に彼女に嫌われたであろう、俺は後ろを振り返らずに、さっきと同じ速度で歩き出した。

すると後ろから

夏木「なにがあったか、わかりませんが!絶対ほっときませんから!!」


大きな声で、はっきりと。


うれしくはあった、同時に悲しくもなった...

悲しさの方が上回った。


俺はどうすればいいのだろうか。

秋に包まれた帰り道を、秋の風に流されながら俺は歩いた。。。




































いかがでしたでしょうか、初めての作品になります。

おかしな点はいくつかあると思います...

ぜひアドバイスください。

マイペース投稿になると思いますが、今後ともいぬをよろしくお願いします。


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