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目覚めたら森の真ん中で拘束されていたので俺は死を覚悟した

※作者の趣味が如実に現れています。ご注意ください。

「おええっ!」


目覚めた瞬間、俺は喘ぎ声と一緒に、大量の胃液を吐き出した。

生まれたての赤ん坊が初めて呼吸をするような気持ち悪さを感じる。


「おぼろげっ! おばろろろろろろ!」


腹の中に溜まっていた不純物を次々と吐き出す。

一通り胃の中を空にすると、惚けたような表情で空を見上げた。


「はぁ……スッキリした……」


あぐらをかきながら、空を泳ぐ鳥を眺める。

クェークェーと聞いたことの無い鳴き声で飛んでいる鳥。

やけにでかいカラスだな……と目で追っていると、口の中に残っていた胃液が口端から漏れてきた。

「おっとっと」と、口元を拭こうとしたその時。



ガシャンッ!



鈍い金属音が耳元で響いた。


「……ん?」


もう一度腕を動かそうと試みる。



ガシャンッ!



「……な、なんだこれっ!?」


手錠か何かで固定されているのか、後ろに回された腕を動かすことができない。限界まで首を回して背後を見ると、鎖のようなものが白い石碑に巻かれて固められているのだった。


「うごごごごごご!!!!」


精一杯の力を込めて外そうとしても、ビクともしない。金属同士が摩擦する不快音に疎ましさを感じながらも、俺は背後の手首を右往左往動かした。……が、両の手首自体が鎖に繋がれているのかビクともしない。


「ハァ……ハァ……」


疲労でチカチカしている視界に我慢しながら、一旦周りを見渡す。

目前には青々と茂った森が鬱蒼としていて、上方は雲ひとつ無い青い空が広がっている。

そして不自然なことに、俺の半径5メートル程円形にわたって、綺麗な花が植えられていた。

赤色やら緑色やら黄色やら……誰かが確実に植えたらしい彩り豊かな花々だった。


ということは、近くに人がいるということだ。


「だ、誰かあああああああ!! 助けてくれえええええ!!! 」


俺は一様に、森に轟く大声で叫び始めたが、五分もしないうちに喉がカラカラになって、息が上がり始めた。


「ハァ……ハァ……クソ……」


おいおい……いくら運動してないニートだからって、こんなことあるのか?

まるで何億年も動いてなかったように、身体中の筋肉が麻痺している。

もしかすると俺を拘束した人間が、麻痺作用のあるクスリとか飲ませたのかもしれない。

声もなんか女みたいに高いし……ヘリウムガスでも嗅がせたのか?

いずれにしても、俺みたいなニート19歳(年齢=彼女いない歴)を手錠で捕まえて、こんな森の中で放置プレイって、一体どんな変態だ? 親の顔が見たいわ!

捕まえるなら女子小学生か女子中学生にしろよ! 全く! 俺ならそうする!

こう……拘束した女子中学生をだな。エロ同人みたいに徐々にスカートを捲りパンツを凝視してから、こう呟くんすわ。「イッツァアンダーパンティー」……イカれてる? それ褒め言葉ね。


「……ん?」


ふと、視点を自分の太ももに向ける。

草原にあぐらで横たわっている自分の太ももを凝視する。


すね毛が生えてない。


やべえ。


やべえよ。


男のすね毛を全部抜くとかやべえよ。


しかもすべすべして雪みたいに白くて綺麗じゃないか! パウダーでも振りかけたのか!?


胸元を見ると人形の服みたいなヒラヒラした装飾が付いてるし、それによく見ると……


小ぶりだが、胸に膨らみもある。


「誰かあああああああ!!!助けてえええええええええ!!!!!!」


推定だが俺を捕まえた人間は『注文の多い料理店』のように食べる気なのだろう。そのために余分な毛は抜いて、麻痺作用のあるクスリを塗り込み、肉質を柔らかくするために女性用ホルモンを投与したのだ。これで俺におっぱいが生えてきたことも頷ける。……どうしよう。ブラの付け方とか全く分からない。


――ってそんなこと今はどうでもいい。とにかく声を出して人を呼ぶんだ。


「食っても美味くないぞおおおおお!!! 俺を食ったらお前の血となり肉となり輪廻転生ニート遺伝子を植え付けてやるからなああああああ!!! 」


涙目になりながら手足をばたつかせる。

カモシカのように細い腕、柔らかくなった太もも、花の香り漂う髪の匂い……それらを纏って身も心も女になることに、俺自身が身をもって拒否する。

だが、目や鼻から透明な液体は流れて止まらない。 顔は赤くなってくるし、垂れてくる唾液は拭き取ることもできないし、視界が涙で溢れてぼんやりしてくる。


「んんっ! うぬぬぬぬぬっ!」


再び、枷を外そうと地団駄を踏むが力が出ない。

一人相撲し続けた後、グッタリしてアヒル座りするのだった。

これはもう、ダメかもわからんね。

罵詈雑言でもよろしいのでコメントや評価をしていただければ、作者が脱糞するレベルで喜び踊り狂います。

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