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女神のお告げ


  ◇


 ……数時間後。



「……えらい目に遭った」

「だからごめんってば」

「もういいわよ。ちゃんと帰って来れたんだし」

 砂浜に立ち尽くす三人。あの後潮に流されて、離れた無人島に漂流し、近くの木々を伐採して筏を作り、それに乗って戻ってきたのだ。

「もう二度と、木なんか切りたくねえな」

「ていうかよく切れたわね」

「素手で切り倒すのは大変だった」

「切るというより、へし折る感じだったけど」

 どうやら、相当苦労したらしい。それでも戻ってこれるのが、さすが魔緒といったところか。

「とにかく一回戻りましょう。お腹も空いたし」

 現在時刻は午後三時。漂流して帰還するまで何も食べていないのだから、空腹なのは仕方のないことだろう。後の二人も黙って頷き、別荘へと戻っていった。

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