表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/27

平穏な日常

 時が過ぎ、季節が巡る。

 始まりの春は、新緑の夏となった。

 生命がより一層活発となる季節。

 件の彼らは、どうしているのだろうか。


  ◇◇◇


 七月の中旬。ここ「板橋学園」の生徒は皆、翌日に控えた夏休みが待ち遠しいようだ。言うまでもなく、それは彼らも同じである。



「ねーねー、まおちん。夏休みどうする?」

 彼女は楠川仁奈。この学園の一年生だ。艶やかな黒髪を右側に纏めた、サイドポニーが印象的な少女。どこか幼さが残るその顔には、眩いばかりの笑顔が浮かんでいる。

「まず宿題だな。宿題を終わらせる。後はバイトで金を稼いで、今後のために貯蓄する」

 彼の名は陰陽魔緒。同じく一年生だ。すらっと細長い体躯と白髪の短髪、真紅の瞳が一際目を引く少年。実は魔術師であり、猫田魔似耶という少女の人格を持っている稀有な存在。その辺りは、「三叉路ROAD1」を参照してくれればありがたい。

「とてもまともで面白味のない夏休みの過ごし方ね」

 そして彼女が清田七海。言うまでもなく一年生。仁奈の双子の姉だが、髪が左側で結わえてあることや、目付きがやや鋭い所が彼女とは異なる。何故姉妹なのに名字が違うのかという疑問も、「三叉路ROAD1」を参照してくれれば幸いだ。

「えー? そんなのつまんないよ」

「夏休みなんてのは宿題地獄だからな。厄介ごとは潰しとくに限る」

「それもそうかも」

 わいわいがやがや。いつの日の教室であったとしても、必ず見られる光景だ。とても微笑ましく、平和な世界。世の中の血生臭い話など、この空間ではまったくの無縁である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ