黄金のアルシュベルド 06 黄金
クシャルダオラと黄金のアルシュベルドが去ると、禁足地にある隔ての砂原には豊穣期が訪れていた。
ザトー「また、村を救ってくれたな。ありがとう」
ハンター「うむ。ただ、退けただけで、またいつ舞い戻ってくるかもしれない」
アルマ「ええ。それに、あの2体はどちらも見たことのない特別種です。最重要調査対象として、我々鳥の隊が追いかけます。」
アイルー「金ピカだから、見つけやすいよ」
話し合う彼らの元にイサイが駆けつけた。
イサイ「おおい! ハンターさんたち! これ見てくれよ!」
クシャルダオラと黄金のアルシュベルドと鳥の隊が戦っていた地から金鉱石が見つかったと報告が挙がる。みんなそれを見て目を輝かせた。
アルマ「あの金色のモンスターから出たものだとしたら、もしかして活動地域で金鉱石が見つかるかもしれませんね」
ハンター「確かに、戦っているときにやつから破片が出ていたな」
イサイ「それが、もっとあるんだ! 砂の中に埋まってるって! みんなで掘り出してるところさ!」
興奮しながら言うイサイ。アルマとハンターは顔を見合わせて頷いた。ザトーも含めてみんなでその場へ向かう。
村から少し出たところで、溶けた岩石に混じっているそれを引き上げようとするクナファ村の男たちが集まっていた。岩石の隙間に埋もれている金鉱石を取り出して磨いてやると、本来の黄金が顔を出す。
クナファの村人「おおい! こっちにも埋まってるぞ!」
手の空いた村人たちがそっちに走る。村人たちは金を初めて見る者ばかりだが、その魅力には一瞬で引き寄せられるものがある。
アルマ「あの金色のモンスターが活動した形跡だったとしたら、それを追いかければ本体が見つかるかもしれません」
少し考えたあと、ザトーが質問した。
ザトー「では、我々がこの金鉱石を掘り進めていれば、いずれはあのモンスターに近付くと?」
アルマ「可能性は大いにあります。今後の調査のため、発掘記録を残して下さいますか?」
ザトー「もちろんだ。協力できることなら何でもしよう」
鳥の隊面々の顔が明るくなる。




