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黄金のアルシュベルド 01 クシャルダオラ

 モンスターハンターワイルズ上位クリア後、自然のサイクルが戻ってきた禁足地では、荒廃期のあとの異常気象が訪れていた。豊穣期を前にした砂嵐に耐えるクナファ村では、鳥の隊も砂嵐をやり過ごそうと滞在していた。


ナタ「異常な雷の放出、レ・ダウですね」


 村から少し離れたところを観測してきたナタが報告に戻った。


アルマ「生態通りの行動を取っているので、かえって安全でしょう」


ハンター「(調理中)」


 異常気象の中にありながら、相変わらずこのクナファ村の中は安全で平和だ。


ビュオッ!!


 突然、雷が止む。しかし、突風は増すばかりで、空気は刺すような冷たさを交えて村人たちを襲った。

 クナファ村の先駆け衆ザトーが全員に何かしら羽織るように言ってまわり、族長エラも何やら薬を混ぜて作ろうとし始めていた。


ナタ「……空気が……痛い……」


アイルー「寒いのはへっちゃらだけど、風がぁ、、、あああ〜〜っ」


 吹き飛ばされるアイルー。寒気はさらに増していき、風も収まる様子がない。村人たち全員が震え始め、家畜もやかましく騒ぎ立てた。火を焚べるより壁を作るのが先と気付いた村人たちが当て木や岩を転がして隙間という隙間に対処し始めた。


アルマ「隔ての砂原でこの数の竜巻を見るのは初めてです。それに、凍るような空気……竜巻……まさか!?」


ハンター「クシャルダオラ、か」


ナタ「クシャルダオラ?」


アルマ「あらゆる生態系から逸脱した生物を古龍種としているの。そのうちの一つ、鋼竜クシャルダオラ。脱皮する前は凶暴で、、、そう! 街を襲うこともあります!」


 動揺する村人たち。クナファ村の岩の隙間から、確かにクシャルダオラの姿が映り、レ=ダウがいたであろう場所へ降りていった。その後すぐ、先程までピタリと止んでいた雷が急にその地域で激しく光り始めた。


ハンター「アルマ」


 その声に一番に反応したのはアイルーだ。装備を構え、セクレトに飛び乗っていた。


アルマ「クナファ村防衛のため、ハンターズギルドはクシャルダオラの撃退を要請します。」


ハンター「拝命した。」


ナタ「……ぼくは、また見てるしかできないのか……」


 落ち込むナタの肩にハンターが手を乗せて言う。


ハンター「見て学ぶことはたくさんある。相棒を頼む」


ナタ「…………っ、はいっ。先生!」


 セクレトに乗り込んで出立する鳥の隊を、クナファ村の人々は心配そうに見送った。

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