10話 法然、暴走する
菊が俺と清音に言う
「よくやってくれました。あなた方は私の誇りです。」
「ありがとうございます。」
九条正親も言う
「武芸大会を開いた甲斐がありました。」
「はい、優勝できました。」
「ところで千代とはどうですか。」
「仲良くしています。」
俺は冷や汗をかきながら答える。
弥次郎が俺に言う
「つなさん、ずっと力を抑えていましたね。」
「はい、相手を殺すわけにはいきませんので。」
「優しいですね。あの法然は殺しておくべきだったと思いますよ。」
「そうですね。しかし、殺す理由がありませんので。」
弥次郎は心配そうな顔をする。
俺と清音は帝に報奨金をもらうことになっている。
貴族たちが立ち並ぶ中、俺と清音は帝に片膝をつく。
「清音、見事な剣技でしたこれからも国のために振るってください。」
「はい。」
「つな、あなたの魔法は見事です。しかし、力を抑えていましたね。」
「はい。」
「いつかあなたの全力を見てみたいものです。」
「はい。」
そこに常盤法然が乱入する。
「つな、死ね。」
法然は力の球を撃ちだしている。
俺のそばには清音と帝がいる避けることはできない。
俺は手刀に力を乗せ刀を作り、力の球を切る。
力の球は破裂し消える。
法然は、控えていた弥次郎と千代音が取り押さえる。
「つな、見事です。」
「ありがとうございます。」
「法然をとらえたのは誰ですか。」
「弥次郎と千代音です。」
「ほう、菊の所には良い人材が集まっているようですね。」
「ありがとうございます。」
菊は帝に礼を言う。
報奨金は金50枚あった。
菊の所に九条正親が訪れる
「法然には、驚かされましたが、良い働きをしてくれました。」
「そうですね。あれは法然の暴走でしょう。」
菊と正親は自分たちの株が上がったことを喜ぶ。
日野信当たちは
「何という結果ですか。」
「負けてしまうとは。」
「常盤殿、法然を止められなかったのですか。」
「私も驚いている次第でして。」
「常盤殿にはこれから控えてもらった方がよろしいですな。」
「私に出て行けというのですか。」
「法然があれだけのことをしているのですよ。」
「当然ですな。」
信当たちは常盤文麿を仲間から追放する。
常盤法然は斬首が決まる。




