2話 遅かった到着
翌朝、俺たちは朝早くから出発する。
青鬼が家畜を食べつくせば人に被害が及ぶ。
俺たちはその前に村に着かなければならない。
村には夕方になる前に着くことが出来る。
村の男衆が出てきて、俺たちに言う
「忌み人が何の用だ。」
俺は男衆に言う
「菊姫の命を受けてきた。」
俺と清音は鉄製の札を出す。
それを見た男衆は平伏する。
次に弥次郎が言う
「俺たちは依頼を受けてきた。」
弥次郎と千代音は木札を出す。
男衆は、木札を見て言う
「魔法剣士でしたか。村長の所に案内します。」
俺たちが村長の家に着くと村長が出迎える。
村長に家の中に招かれるが、男衆は弥次郎と千代音に
「お前たちはこっちだ。」
と納屋の方へ連れて行こうとする。
俺と清音もそちらへ向かうと
「あなた方は屋敷の中でくつろいでください。」
「その2人は俺の連れです。納屋に連れて行くのなら俺たちも納屋に行きます。」
男衆は、俺の言葉に困った顔をする。
村長が言う
「忌み人を家に中に入れることはできません。」
「清音も忌み人ですよ。」
「忌み人の前に菊姫様の使いで貴族です。」
「忌み人を家に入れるか、貴族を納屋に泊まらせるか決めてください。」
村長は弥次郎たちを家に入れることにする。
弥次郎が俺に言う
「つなさん、俺たちのことは放っておいてよいのですよ。」
「俺の気持ちが収まりません。」
「つなは、いつもこうよ。」
清音が弥次郎と千代音に言う。
俺たちは、広間に招かれ村長と話す
「家畜はまだ残っているのか。」
弥次郎が村長に聞く
「今夜、青鬼に襲われればいなくなります。」
俺は間に合ったと思って
「人は襲われていないのですね。」
「いや、子供が2人、昨夜さらわれた。」
村長は涙を流し始める。
部屋の空気が重くなる。
俺たちは間に合わなかったのだ。
千代音が村長に言う
「今夜、青鬼を退治します。」
「相手は8匹はいるんだぞ、4人でどうするのだ。」
「私たちならすべて退治できます。」
村長の慟哭に千代音は答える。
俺たちは夕食を済ませると風呂に入る。
俺と清音は一緒に風呂に入る。
金髪碧眼美少女との風呂は天国である。
弥次郎と千代音は別々に風呂に入る。
俺は夫婦ではないかと思ったが違うかもしれない。
弥次郎は風呂から出ると仮面をつけていない。
青い瞳の美男子がいる。
うん、妬ましい。
千代音も風呂から出ると仮面をつけていない。
妙齢の金髪碧眼の美女である。
俺は千代音を見て惚れてしまいそうだなと思う。
清音が俺の足をつねる。
俺が清音を見ると、怖い目をして俺を見ている。
俺たちは、村の中を手分けして配置につくことにする。
そして、青鬼を待ち構えることになる。




