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5話 黒い牛鬼、討伐命令

 帝は討伐軍の敗北を大臣の四條道隆から報告をうけている

 「討伐軍は黒い牛鬼に敗北しました。」

 「300の兵がいたのですよ、四條忠正は剣の達人ではなかったのですか。」

 「黒い牛鬼には弓矢、槍では傷つかず、刀でも太刀打ちできなかったと聞いております。」

 「四條忠正に落ち度はなかったのですね。」

 「はい、忠正は奮戦しましたがこのような結果になりました。」

 「牛鬼はどうする、放ってはおけませんよ。」

帝の表情は厳しい

 「つな殿と清音殿が良いかと思います。」

 「そなたは重用しすぎると申してはいなかったか。」

 「はい、その通りですが、赤鬼を30匹退治したとか、化物相手は得意かと思います。」

四條道隆はつなと清音が牛鬼の退治に成功するとは思っていない。

 彼は、2人が破れて株を落とすことを考えている。

 あわよくば死んでくれればと思っている。

 大臣の九条正親が発言する

 「討伐軍が破れたものを2人に任せるのは酷かと思います。」

道隆が発言する

 「九条殿は2人に任せるべきだと申していたではありませんか。」

 「あの時とは状況が違いますぞ。」

帝が発言する

 「つなと清音に託そうと思う。」

正親が帝に言う

 「成功すれば、2人の功は大きなものとなるかと思います。」

正親はつなと清音が成功することを願って褒賞を大きくすることにする

 「うん、その通りだな、また官位を上げることになるだろう。」

道隆が言う

 「お待ちください、すでに大きな褒賞を与えています、牛鬼1匹でその褒賞は大きすぎかと。」

 「忠正殿は牛鬼1匹に軍をもって敗れたのですね。」

正親が言うと、道隆は黙り込む。

 このままだと忠正の責任が問われかねないからだ。

 帝はつなと清音に黒い牛鬼退治を任せることにする。

 正親は菊に会いに行く

 菊の部屋には俺と清音も呼ばれる。

 正親は菊に謝る

 「菊姫、申し訳ありません。」

 「つな様と清音様のことですか。」

 「はい、黒い牛鬼退治に任命されるのを止められませんでした。」

 「仕方ありません。」

 「代わりに、成功すれば官位を上げると帝が約束してくれました。」

 「良くしてくれました、礼を言います。」

 「しかし、黒い牛鬼は本物の化け物です。」

 「すでに私たちは、対策をしています。」

 「勝てるのですか。」

 「分かりません。」

 「つな殿、清音殿どうなのですか。」

 「以前より魔法の腕を上げています。」

 「私は忠正様同様に傷をつけるしかできないでしょう。」

俺と清音の答えに正親は

 「どう退治するのですか。」

 「清音がけん制して注意をひいて、俺が魔法と刀で仕留めます。」

 「うまくいきそうですか。」

 「試すことが出来ないので、わかりません。」

 「成功を祈っています。」

正親は俺たちに頭を下げる。

 俺と清音は帝に召喚される。

 帝は俺たちに言う

 「つな、清音、そちたちに鳴尾村の黒い牛鬼の討伐を命じる。」

 「はい、必ず討伐してきます。」

 「軍は必要ないか。」

 「必要ありません。」

 「任せたぞ。」

 「はい。」

俺たちは黒い牛鬼の討伐をすることになる。


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