表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/244

19話 千代の護衛をする

 俺と清音は、今日中に国府に到着するつもりであったが、千代の護衛をすることになる。

 千代は俺に牛車の横へ来るように言う

 「つな様は清音様とは男女の関係ですか。」

俺はいきなりの発言に驚くが

 「いいえ、違います。」

 「そうか、それはよかった。」

何が良いのだろうか

 「つな様には好きな女子がおりますか。」

 「はい、清音がいます。」

 「さっき、関係はないと言いませんでしたか。」

 「ずっと一緒にいると約束しています。」

 「そうか、分かった。」

何が分かったのだろうか。

 夕方になり、俺たちは寝る場所を決めると陣を張る。

 護衛が俺に聞く

 「つな様は何をなさったのですか。」

 「陣を張ったのです、この中にいれば化け物に見つかりません。」

 「つな様の魔法ですか、素晴らしい。」

護衛は感心する。

 護衛は焚火をしようとするが清音が止める

 「灯りは化け物を呼びます。」

 「分かりました、清音様。」

家紋入りの札の効果だろうか護衛は素直に従う。

 深夜、俺は地面の振動で目が覚める。

 清音も起きている。

 俺は護衛を起こして言う

 「静かにしていてください。」

 「は、はい。」

しばらくすると振動の正体が現れる。

 赤鬼が20匹こちらへ向かってくる。

 俺と清音は刀を抜く、護衛も刀を抜くが俺は彼に

 「千代様を守っていてください。」

と言う。

 俺は刀に力を乗せ、力を大きな刃の形にして、刀を振り、飛ばす。

 力の刃は林の木と一緒に赤鬼を12匹切り殺す。

 2発目を飛ばすが赤鬼が散開したため、6匹を切るに終わる。

 俺たちは近くにいる赤鬼に陣を出て奇襲をかける。

 清音が赤鬼の左足を切り、俺が右足を切る。

 赤鬼は倒れる時には首がはねられている。

 清音が切ったのだ。

 俺たちは残りの赤鬼に向かう俺が正面に立ち、赤鬼をけん制する。

 清音は後ろに回り込み、足の腱を切る。

 赤鬼がバランスを崩す、俺は刀に力を乗せて刀身を伸ばし、赤鬼の心臓を貫く。

 赤鬼は退治したが終わっていない、俺と清音は気配を探る。

 俺は20メートルほど離れた木の枝に人影を見つける。

 清音も気づいたようである。

 俺は力の刃を飛ばし、木を切り倒す。

 人影は地面に落ちると逃げ出す。

 俺と清音は追いかける。

 清音は小刀を投げると人影に当たり、倒れる。

 追いつくと倒れていたのは黒装束で顔に墨で模様を描ている。

 能鬼師(のうきし)である。

 しかし、追いついた時には血を吐いて死んでいた。

 清音の小刀は足に当たっている。

 毒か何かで自害したのだ。

 俺たちは能鬼師の死体を引きずって戻る。

 護衛は死体を見て

 「何ですか、おかしな格好をしていますね。」

 「能鬼師です、赤鬼を操っていたのです。」

 「能鬼師ですか、命を狙われていたのですね。」

千代が言う。

 翌日の午後、国府に着く。

 門を入る人の行列ができているが、俺たちは並ばず門に入る。

 俺と清音は菊に用事があるため、そこで別れる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ