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15話 討伐前夜

 俺と清音は広間に通される。

 領主の植松良房は、菊姫の使いと聞いて上機嫌である

 「長旅で疲れたでしょう、ゆっくり休んでください。」

 「いいえ、直ちに盗賊討伐の準備をしてください。」

 「しかし、私の軍は敗北したばかりでして。」

 「動ける者だけで構いません。」

 「はあ、分かりました。」

 「今夜中に準備してください、早朝、出発します。」

 「無茶です、死にに行くようなものです。」

 「大丈夫です、盗賊は私と清音がかたずけます。」

 「相手は軍隊並みですぞ。」

 「分かっています、どこかの軍が偽装しているかもしれません。」

 「私は貴族に疎まれているのですね。」

 「はい、私はそう考えています。」

 「2人でどうするのですか。」

 「戦います、良房様の軍は捕虜の確保をしてください。」

 「勝てるのですか。」

 「菊姫様は、勝つために私たちを使うのです。」

 「お願いします。」

俺たちは領主の館を出ると角倉へ行く。

 裏手のくぐり戸から入り宗七と会う。

 「菊姫様は解放してくれましたか。」

 「いいえ、今回は盗賊討伐です。」

 「そうですか。」

 「こんなものをもらいました。」

俺と清音は八宮の家紋入りの札を見せる

 「帝にも気に入られたようですね、これからは正面から入ってきてください。」

 「分かりました、盗賊について何か情報はありますか。」

 「いいえ、ただこれまで盗賊は出たことがない場所です。」

 「どんなところですか。」

 「草原が広がっている場所です。」

 「軍隊を動かすには良い場所ですね。」

 「その通りです。」

この後、一つ目の角を換金する1本銀貨1枚銅貨2枚なので4本で銀貨4枚銅貨8枚になる。

 久しぶりに一緒に風呂に入る、城では菊がいるため俺は清音と一緒に風呂に入れずにいた。

 金髪碧眼美少女との風呂は旅の疲れを癒してくれる。

 俺たちは離れで同じ部屋に寝る。

 俺は寝る前に清音としておきたい。

 俺は清音に聞く

 「してもいいかな。」

 「何をするの。」

 「キス。」

 「キスって何。」

この世界にはキスと言う言葉がないらしい。

 「口づけ。」

 「いいよ。」

俺たちはお休みのキスをする。

 翌朝、俺と清音は日の出前に起き、領主の館へ行く。

 300人の兵士が集まっている。

 俺は案内役を1人選び案内を頼む。

 俺たちは戦場に向かって出発する。

 俺たちの後ろには良房が馬に乗り、3騎の騎兵と共についてくる。


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