13話 城の生活
国府に召喚された佐竹邦直は調べを受けたうえで、斬首にされる。
扶桑には、菊の盛り立てている貴族の中から植松良房が領主に任命される。
ある日の午後、俺と清音が庭でのんびりとしていると正虎がやってくる。
彼の手には木刀が2本握られている
「つな殿、私は平正虎です。」
「私は、熊野つなです。」
「つな殿、お相手を願いたい、」
「分かりました。」
俺と正虎は木刀で立ち会う。
正虎は一瞬で間合いに入り上段から打ってくる。
俺は木刀で受け流し、右に回り込むと上段から打ちこむ。
彼は後ろに飛びかわす。
今度は俺から踏み込み胴を狙う。
彼は木刀で受け流すながらかわす。
さらに彼は突きを繰り出してくる。
俺は体を傾けてかわしながら小手を撃つ。
彼は木刀を返し、小手をはねのける。
結局、勝負がつかないまま終わる。
正虎は俺に言う
「かなり実践的な太刀筋ですが誰に師事していたのですか。」
「清音です。」
「清音殿ですか。」
正虎は目を丸くする。
それから正虎は時折、俺と清音の剣術の訓練を見に来たり、俺に手合わせを頼んでくるようになる。
清音は菊に
「菊姫、私たちは旅に出たいのですが。」
「我を置いていくのか。」
「では町に出てもいいですか。」
「それは構わんそ。」
俺たちは町の出ることにする。
まず、赤鬼の角が2本あるので換金することにする。
店に入ると店主が怒鳴る
「忌み人は入ってくるんじゃねえ。」
清音は金属の札を見せる。
すると店主は冷や汗をかきながら
「あんたは特別だぞ。」
と清音を招き入れる。
赤鬼の角は1本銀貨5枚で換金され2本あるので金貨1枚になる。
俺たちは久しぶりに屋台で食事をとる。
国府の都市はメイン通りの幅が広かったがほかの通りも幅10メートル位あり全体に道幅が広い。
それでも人の数が多いので閑散を言う感じは全くしない。
また店の数も多い。
全部回るには何日もかかるだろう。
その頃、領主が植松良房に代わった扶桑では問題が起きている。




