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26話 春、旅立ち

 俺と清音は再び旅を始める。

 相変わらず、俺は暇を見つけては刀に力を乗せる練習をしている。

 清音とは休憩のついでに剣術の訓練をしている。

 おかげで旅はのんびりしている。

 夕方になり寝る場所を決めて陣を張り、木の上で寝る。

 深夜になると一つ目が4匹陣の周りを嗅ぎまわっている。

 清音は木から飛び降りながら切りかかり1匹を真っ二つにする。

 俺も木から飛び降り、1匹を袈裟切りにする。

 残った2匹は抵抗を始める。

 清音は一つ目の突きをかわしながら首をはねる。

 俺は力で刀身を伸ばし一つ目の心臓を貫く。

 朝になると俺たちは歩き始める。

 途中、川に出る、すると清音は道を外れ上流に向かって歩き出す。

 俺は水浴びをするのかと驚く、春とは言っても川の水は雪解け水でかなり冷たいはずだ。

 しかし彼女はためらわない、仮面を取り、着物を脱ぐと川に入る。

 俺は慌てて焚火の準備をする。

 清音は俺に声をかける

 「つなも入りなよ、冷たいよ。」

 「凍え死ぬなよ。」

俺は急いで火をおこす。

 さすがの清音も川の水が冷たかったのか、水から出てくる。

 それでも俺のスケベ心はしっかり清音の裸を見ている。

 俺は凍えた清音を抱きしめる。

 彼女は氷のように冷えている。

 清音は俺に言う

 「つなはあったかいね。」

こんな状況でなければうれしい言葉だが、今はあったかくて当然である。

 夕方になり寝る場所を決める。

 俺は陣を張り、木の上で眠る。

 深夜、また一つ目が3匹陣の周りを嗅ぎまわっている。

 俺と清音は木から飛び降り、一つ目を1匹ずつ切り殺す。

 さらに残りの1匹を俺が首をはねる。

 俺は清音に言う

 「連日出るなんてこの辺は一つ目が多いのかな。」

 「春になって獲物を探しているのよ。」

 「春は危険だな。」

 「そうね冬の次に春が危ないけど、獲物が多いわ。」

確かに化け物は飯のタネなのだ。

 朝になり俺たちは歩き始める。

 夕方には村に着くはずだ。

 俺たちは夕方前に村に着いた。

 しかし出迎える者はいない。

 茅葺屋根(かやぶきやね)の家は多くがつぶれている。

 俺と清音は生存者を探す。

 そして、生き残った村人は村長の家に集まっていることが分かる。

 村人たちはおびえている。

 俺たちは村長に話を聞くことにする。

 村長は俺たちに言う

 「こんな状態だから報酬は払えないよ。」

 「それより何があったのですか。」

 「青鬼が毎晩襲ってくるのだ、多くの村人がさらわれてしまった。」

 「青鬼は3匹と聞いていましたが。」

 「少なくとも6匹はおる。」

 「6匹ですか。」

 「今夜も奴らはやってくる。」

村長は頭を抱える

 「俺たちが狩ります。」

 「勝てるのか2人で。」

 「そのために来ました。」

 「頼む、助けてくれ。」

 「分かました。」

俺と清音は村の中で青鬼が来るのを待つ。

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