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11話 扶桑の休日

 俺たちは、3日間角倉で休むことになる。俺と清音はこっそり町へ抜け出す。通りでは町のみんなに挨拶される。

 清音は俺に言う

 「出会った時には考えられなかったわ。」

 「後悔している。」

 「するわけないでしょ。」

 「幸せにするよ。」

 「うん。」

俺は清音と手をつないで歩く。俺は禍々しい気配に気づいている。俺に緊張は清音にも伝わったようだ。

 前方から男たちの集団が迫ってくる。俺と清音は屋根の上に飛び上がる。男たちは口々に言う。

 「つな、降りてこい。」

 「殺してやる。」

 「華妖仙様の敵だ。」

華妖仙の魅了にやられたらしい。俺は気配を追う。清音もついてくる。俺は屋根の上を逃げる華妖仙を見つける。

 俺は刀を抜き力の刃を飛ばす。力の刃は華妖仙の右足を切り落とす。華妖仙は屋根から転げ落ちる。

 俺と清音は、華妖仙に追いつく。

 「もうかかわらない。助けてくれ。」

華妖仙は命乞いする。清音は表情を変えず華妖仙の首をはねる。

 華妖仙の体は、俺が札を貼って燃やし尽くす。

 俺と清音のデートは、華妖仙の襲撃によって中止になる。俺たちは華妖仙の首をもって角倉へ帰る。

 帰ると日奈が言う。

 「2人で楽しもうとするからこんなことになるんですよ。」

菊と千代も俺を睨む。宗七が言う。

 「華妖仙は放っておけませんでしたからよいではないですか。」

菊が宗七に言う

 「つな様の方を持つのですのね。」

宗七は用事があると言って去って行く。こうして角倉での休憩は終わる。

 弥次郎と千代音、達郎と美代は、それぞれ休みを楽しんだようである。

 俺たちは角倉から出発する。通りでは町の人が見送りをしてくれる。門を通り町を出る。

 馬車の旅は牛車と比べて速く快適である。菊が俺に言う

 「清音とは楽しんで私は放っておくのですか。」

 「そんなことはないよ」

菊は俺に迫ってくる。

 「また、影平殿に怒られるよ。」

 「影平はいませんわ。」

俺は菊の誘惑に勝てない。

 夕方になり馬車は止まるが、俺たちの馬車は揺れている。清音が馬車を開けると俺を冷たい目で見る。

 「つな、けだものね。」

俺は何も言い返すことが出来ない。菊は赤い顔をしている。

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