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7話 華妖仙、動く

 宗七は菊の部屋に俺たちを集める。

 宗七は俺たちに言う

 「華妖仙と思われる女が現れました。」

菊が聞く

 「被害は出ていますか。」

 「まだ、使用人たちが熱を上げているだけです。」

俺が質問する

 「どこに出たのですか。」

 「桔梗と言う呉服屋です。はなと名乗っているそうです。」

宗七は続ける

 「はなは、町のごろつきを店に引き入れています。しかし、彼女は客に人気があるので誰も文句を言えない状態です。」

弥次郎が聞く

 「どうしますか。」

 「今のところ打つ手はありません。彼女は法に反したことはしていません。」

俺が言う

 「はなが華妖仙だとしても同じですね。」

 「はい、つな様には、はなが華妖仙かどうか確かめてもらいます。」

 「分かりました。」

俺と清音は、はなを確認することにする。

 桔梗では、はなが客の相手をしている。

 男の客が帰るときには、必ず手をつないで店の外まで見送りする。

 俺と清音は、桔梗の向かい側の建物の屋根から気配を消して、それを見ている。

 清音が言う

 「あれ、華妖仙ね。」

 「ああ、何をするつもりだ。」

はなが華妖仙だということは確認が取れる。

 しかし、手は出せない、華妖仙とわかっても鬼柳と関係ある証拠は何もないのだ。

 はなは、使用人に言う

 「皆さんいつも来ていただいていますから、私の方から館にお伺いしたいのですが。」

 「それは許可が出ないとできません。」

 「そうですか内緒に入れてもらえないでしょうか。」

 「分かりました。みんなに相談してみます。」

華妖仙は次の手を打つ。

 使用人たちは相談する。

 「日中は、影平様の目があるから無理だよな。」

 「夜はどうだ、裏口からなら知られずに入ることが出来るぞ。」

 「でも荷物が目立つよな。」

 「はなさんだけに来てもらうか。」

 「嫌がられないか。」

 「とにかく話してみよう。」

次の日、使用人が2人桔梗へ行く。

 使用人たちは、はなに話す

 「夜なら裏口から内緒に入ることが出来ます。」

 「うれしいわ。」

 「でも、荷物や大人数だと気づかれます。」

 「はい、私1人で行きます。寝所でお話ししましょう。」

 「良いのですか。」

 「日ごろから皆さんにはお世話になっていますから、ゆっくりお話ししたかったのです。」

 「それでは、今夜お待ちしています。」

とうとう華妖仙は菊の館に侵入する手筈をつける。

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