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1話 佐山の徴兵

 扶桑の領主植松良房は、佐山について調べるため、密偵を周りの町に放っている。

 鬼柳の領地である佐山に密偵を送らないのは、町に入るだけで消されてしまうからである。

 良房は、隣町などに流れる佐山のうわさを集めて、情報を得ようとしている。

 そして、佐山は、働き手の少ない村々から男を徴兵しているとのうわさを得る。

 この情報は、四宮の菊の元に書簡で届けられる。

 菊は俺と清音、宗七、影平を集める。

 菊は俺たちに言う

 「佐山では村から男を徴兵しているようです。」

 「軍を大きくするつもりなの。」

清音が言うと宗七が

 「物資の流れを知りたいですね。」

 「鉄と穀物ですか。」

 「商人の情報が欲しいですね。」

菊は俺たちの意見を聞くと

 「商人の情報は植松様に頼んでみます。今はできることをしてください。」

とまとめる。

 宗七は角倉に書簡を送って大治の俵屋に奴国の物資の流れの変化を確認するように指示する。

 俺は、清音と大治に援軍に行くにはどうしたらよいか話し合う。

 俺は清音に言う

 「国府を経由すると援軍に時間がかかりすぎるけど、早く行く方法はないかな。」

 「町に寄らずに街道を進めばかなり早くつくわよ。」

 「どのくらいかかる。」

 「歩いて2週間半くらいよ。」

 「それだと補給ができないね。」

 「そうね。」

 「大治に近い町だと豊治(とよはる)があるけど、立ち寄ると1週間余分にかかるわ。」

 「大治から豊治までどのくらいかかるの。」

 「歩いて3日よ。」

俺は、大治の援軍に行くには知らせが届いてからでは遅いのではないかと考える。

 すると宗七と影平が、俺たちの話が聞こえていたのか、話に入って来る

 「つな殿は大治が襲撃されると考えているのですね。」

影平が言うと宗七が提案する

 「大治の氏原殿に書簡を送って、万一の場合、直接四宮に連絡するようにしましょう。」

 「それでも援軍は2週間半かかりますよ。」

 「馬車があります。1週間はかかりませんし、物資も運べます。」

 「もう、数が揃っているのですか。」

 「いいえ、第1部隊と第2部隊を馬車で送ります。」

 「精鋭を送るのですね。」

 「指揮は、つな様にとってもらいます。」

 「宗七さんがとるのではないのですか。」

 「私は第3部隊と向かいます。」

 「俺の責任は大きいですね。」

 「詳しくはまた今度お話します。」

 「まずは、菊姫様の承認が必要ですぞ。」

菊に俺たちは大治の援軍の話をすることになる。

 俺たちは、菊に大治が襲撃された場合の援軍について話す。

 菊は、俺たちに言う

 「仮定の話として氏原殿に書簡を送りましょう。」

 「ありがとうございます。」

 「佐山のうわさは大治にとって大きな問題になります。」

 「はい、氏原殿が動揺するかもしれませんね。」

 「これからは大治と連絡を密にします。」

菊は、大治と共に鬼柳が攻め込んでくれば、迎え撃つつもりでいる。

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