12話 精鋭部隊
外門が完成して1年が経つ。
軍は、村々を回る旅で240人を欠くことになり、その分を補充することに苦慮する。
しかし、兵たちは化け物のと戦うことで腕を上げ自信をつけている。
そして、第1部隊が作られる。
第1部隊は、200人の精鋭部隊で隊長に中級魔法剣士の史郎、副隊長に下級魔法剣士の辰吉が就く。
史郎と辰吉は、剣の腕前が俺たち6人に並ぶ腕前になっている。
さらに彼らは魔法のコントロールも一人前である。
塀の外の訓練場で隊の結成式が行われる。
菊は兵たちに言う
「あなたたちは、四宮の軍の選ばれた精鋭200人です。恥じることのない活躍を期待します。」
「はっ。」
片膝をついた兵たちが一斉に返事をする。
宗七が史郎に言う
「隊長の史郎は前へ。」
「はっ。」
史郎は菊の前に来ると片膝をつく。
菊は、俺から手渡されたうぐいす丸を手にすると史郎に言う
「史郎には私の剣士としての証にうぐいす丸を与えます。」
「ありがたき幸せ。」
史郎はうぐいす丸を受け取る。
精鋭部隊のほかの兵には牛鬼の刀が与えられる。
牛鬼の刀は高価である。
四宮の収入が良いため、できることである。
さらに半年後、第2部隊が作られる。
第2部隊も200人の精鋭部隊である。
隊長には下級魔法剣士の辰二郎、副隊長に下級魔法剣士の吉松がなる。
2人は、四宮のよろず仕事斡旋所の兵の募集で軍に入っている。
2人は組んで魔法剣士の仕事を続けてきた経験があり元から腕が良かったが、俺と訓練することによって俺たち6人と並ぶ腕前になっている。
魔力のコントロールも弥次郎並みに腕を上げている。
隊の結成式が、塀の外の訓練場で行われる。
菊の前に片膝をついた兵たちが並ぶ。
菊は兵たちに言う
「四宮の精鋭たちよ、私はあなたたちの活躍を期待しています。」
「はっ。」
兵たちが一斉に返事をする。
宗七が辰二郎に言う
「隊長の辰二郎は前へ。」
「はっ。」
辰二郎は菊の前へ来ると片膝をつく。
菊は、清音から手渡されたかわせみ丸を手にすると辰二郎に言う
「辰二郎には、私の剣士としての証にかわせみ丸を与えます。」
「菊姫様の剣となることを誓います。」
辰二郎は、かわせみ丸を受け取る。
精鋭部隊のほかの兵には牛鬼の刀が与えられる。
これで軍は、第1部隊と第2部隊も精鋭400を持つことになる。
さらに残りの600の兵は第3部隊となる。
こうして宗七は、軍に2本の鉾と1枚の盾を持つことになる。
第3部隊は守りとして機能することになるが他の町の軍と比べるとかなり強いのである。
宗七は予備兵力として500の予備軍を作ろうとしている。




