4話 結婚式と
俺は倭の宗教についてよく知らないが、神社に似た社が立っている。
名前は神所と言うらしい。
そして、神所には神官がいる。
食事会の翌日の午前中は、結婚式である。
俺と菊、清音、千代、日奈は前列で立ち、ほかの者は後ろで正座している。
俺たちの前では、神官が祈りをささげている。
祈りが終わると女性の神官が酒の入った大きな杯を掲げて入って来る。
俺は、杯を受け取ると酒を一口飲む。
そして、杯を菊に渡す。
菊は、酒を一口飲むと杯を清音に渡す。
清音は、酒を一口飲むと杯を千代に渡す。
千代は、酒を一口飲むと杯を日奈に渡す。
日奈は、酒を一口飲むと杯を女性の神官に渡す。
女性の神官は大きな杯に残った酒を一気に飲み干す。
彼女は真っ赤になり、腰砕けになる。
すると座ってみていたみんなが拍手をする。
これで結婚式が終わったらしい。
俺は結婚しても変わらないと思っていたが、俺の部屋は菊と同じ部屋になる。
つまり、清音と違う部屋になってしまったのだ。
菊は部屋に戻ると俺に迫ってくる。
「姫様、まだ昼ですよ。」
「つな、菊と呼んでください。」
「き、菊。」
「はい、つな。」
菊の顔が近い。
菊は目をつむる。
俺は菊にキスをする。
菊は体を押し当ててくる。
俺は菊を抱きしめる。
菊の熱い吐息が俺の耳にかかる。
俺は菊の着物の中に手を入れる。
菊の体は温かく柔らかい。
菊が声を上げる
俺は興奮する。
俺たちの行為は、隣の部屋の清音と日奈に筒抜けである。
清音が言う
「つなはやっぱりお猿さんね。」
日奈が言う
「我慢できません。私もしてほしいです。」
清音が日奈に言う
「菊姫はこれまで我慢してきたんだから、邪魔はよしましょう。」
「はい。」
日奈はこらえるように言う。
清音と日奈の部屋に弥次郎と千代音が入って来る。
弥次郎は言う
「つなさん昼からやりますね。」
千代音は清音に言う
「いつでも言って、あの猿、切り殺すから。」
そして、達郎、美代、宗七が部屋に入って来る。
みんな、俺と菊を生暖かく見守ってくれている。




