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17話 領主の館

 俺と清音が村の入り口まで行くと、村の男衆が集まってくる

 男が清音に向かって言う

 「忌み人が何の用だ、立ち去れ。」

清音は依頼の紙を出して

 「領主の依頼で来た。」

と言い、剣士の証の木札を示す。

 「忌み人の分際で領主に会うだと。」

男は納得していない様子だ。

 俺も魔法剣士の証の木札を出す。

 男は俺の木札を見ると態度が変わる

 「上級の魔法剣士様でしたか、今すぐ村長を呼んできます。」

男衆の中から1人走っていく。

 しばらくすると村長が走ってくる。

 俺と清音は、村長の呼吸が落ち着くのを待つ。

 村長は俺に話しかける

 「魔法剣士様、領主様の所に行かれるのですか。」

 「そうだ。」

 「もうすぐ昼ですので我が家で昼食を食べて行ってください。」

 「ごちそうになるよ。」

 「ありがとうございます。」

彼は領主への心証を良くしたいに違いない。

 俺たちは村長の家に案内される。

 村長について家に入ろうとすると男が清音に

 「お前はこっちだ。」

と言って連れて行こうとする。

 俺は清音の方へ行く。

 村長が慌てて

 「魔法剣士様どうされました、こちらへお願いします。」

 「俺は清音と一緒だからこちらへ行く。」

と言って清音と手をつなぐ。

 男はうろたえる。

 村長の変わり身は早かった

 「村の者が失礼をしたようです、2人ともこちらへ来てください。」

俺と清音は村長の家の中で昼食を食べる。

 食べ終わると村長は言う

 「村の若い者が領主様の所まで案内します。」

俺たちは若者についていき2時間くらいで領主の館に着く。

 若者は館に着く前に引き返していく。

 館は高さ2メートル位の塀に囲まれ、門は木製の両扉になっている。

 門には門番が1人立っており、扉は開かれている。

 門番は清音に言う

 「ここは忌み人が来るところではない、立ち去れ。」

さらに俺を見て言う

 「何の用だ、忌み人を連れてくるとは無礼だぞ。」

俺は門番に

 「領主の依頼を受けてきた。」

と言って、魔法剣士の証の木札を見せる。

 急に門番の態度が変わる

 「少しここで待っていてください。」

言って走っていく。

 そして、人を連れて戻ってくる。

 来た男はいう

 「中へどうぞ。」

俺と清音は門の中に入ろうとする。

 男は清音に命令する

 「忌み人は待っていろ。」

俺と清音は門の外に出る。

 男は俺に言う

 「魔法剣士様はお入りください。」

 「俺は清音と一緒ですので入りません。」

 「困ります、領主に忌み人を合わせるわけにはいきません。」

 「ならば、この話はなかったことでいいですね。」

 「待ってください、領主は忌み人を特に嫌っています。」

 「依頼を受けたのは清音ですよ。」

 「分かりました、村への案内人をつけます、事情は村で聞いてください。」

 「分かりました。」

俺たちは案内人に村まで案内されることになる。

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